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なんかすげー長い連載になってしまったなあ。 | |
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靴を作るのだその8 |
こいつにタップのチップ(Taps)と滑り止め用のゴムをつけるわけなんですが、やはりここでもプロの手が借りたい。Rutherfordの真っ白な靴裏ゴムは不細工でしたからね。 RyoさんのDANSKYの靴を見たときに、そのTapsと滑り止めゴムの取り付けがきれいだったんで、どうやってつけたんですかと聞いたら、中野のパピヨンで加工してもらったのこと。
これこれこういうわけでTapsつけたいんですが、と趣旨を説明。かかとの素材が気になったようで、「これはアイリッシュのハードシューズを云々」という話をしたら、応対してくれたお店の方(女性)が「あーこれがあのリバーダンスの靴なんですか」「いや、あの、正確に言うと・・」「ねーみてみてこれほらリバーダンスの」「へー」と周りの人が集まってきたりして。 Tapsといえば当然のようにCapezioになるんですが、どうせならやっぱりマイケルさまと同じようなTeletone2をつけてみたい。ですが、このTeletone2ってやつが、まだ広くバラ売りしてないんだそうですね(基本的に靴とセットでついてくる)。ソールは2重にしてあるんで、Teletone2のネジ受けを埋め込む加工には耐えられると思うんですが(オリジナルのTeletoneは木ネジ的に革にねじ込むだけ)、モノ自体がないんではしょうがない。しかもサイズにあまり種類がないそうで、この靴に合うかどうかが微妙なところ。 オリジナルのTeletoneを使うことにして、サイズ的にはボール部分がNo.1、ヒール部分がNo.3でぴったり。ただヒール部分の素材的にクギ&ネジが入るかどうかがわからないので(しかも本体のネジの位置がTapsのネジの位置とかぶるのよね)、お店の裏の方で技術者の方にちょっと試してもらう。 数分後、本体のネジをはずされたFay'sを見せられて、「ちょっとこれは無理ですね。硬すぎてクギが打てないんですよ」と。 細かい話をすると、TeletoneのTapsというのは、あらかじめ反響板と称する黒いファイバーボードを小さいクギで打って、その上からネジで金属のTapsをネジで止めるようになっているんですが、このクギがFay'sのヒールに使われているプラスチックのプレートに入らない。 プレート(矢印部分)をはずしてファイバーのピース本体に打ってみたらなおさら入らない。
1週間もたたないうちにクロネコヤマトの宅急便。こういう状態のモノが届いたわけです。 だんだんそれなりの姿になってきましたでしょ。注文するときに特にお願いして、ボールタップを内側に寄せてつけてもらったんですけど、写真でわかりますか? これは左の靴。アイリッシュではボールの内側どうし当てたりボールの先でヒールを叩いたりという動きはありますけど、ウィングとか足の外側を使うことってあんまりないですからね。
左から靴本体・反響板・金属のタップチップ。反響板には7カ所に小さな穴が開いていて、4つがクギ用、3つがネジ用。この7つの位置を決めて、Fay'sのヒールにさっきの穴開け器でガリガリと穴を開けていく。さすがは専用の道具、確実に掘り進んでいけます。 ピントが厳しいですがこれが反響板をクギで打った状態。これは実は失敗で、ホントはもっと深く、クギの頭が盛り上がらない程度まで打ち込む必要があります。写真のように頭が1〜2mm出ているだけでも、金属のチップをつけるのが困難になります。 そしてこれが金属のチップまでつけた状態。いちおうの完成。
現在、このヒールはネジ穴に瞬間接着剤を流し、Taps自体はG17ボンドでがっちり接着しています。これから同じようなモノを作ろうという方には、無理してヒールタップをつけないことをおすすめします。
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