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靴を作るのだその4 |
前にも書いたようにこれ、FREEDというイギリスのメーカー(どっちかというとバレエ用品で有名なようですが)による特注品なのです。 Irish Dancing Magazineの98年10月号の特集では、Pat Murphyという、LOTDにおけるMichael Flatleyの靴を作っている人のインタビューがのってます。それによると、マイケルさまは95年以来3年間、FREEDで20足くらいその特注の靴を買っているのだとか。サイズは6 3/4(25cmくらい)で価格は200ポンド(4万円弱)。 4万円弱・・・。海外のハードシューズやタップシューズの相場でいうと2倍から4倍の価格ではありますが、日本でタップシューズ特注することを考えるとまあ、大した金額ではない(こういう理由付けがやってもーたにつながる(^_^;))。 それだったらFREEDに同じような靴を作ってくれないか頼んでみるというのはどーだ(無謀)? で、連絡先を調べてみたんですが、これがなかなか見つからない。FREED製品を扱っているお店というのはいっぱいあるんですけれどもね。そういったお店を通じて問い合わせようかと考えてたら、ニューヨークのタウン情報サイトみたいなところでFREEDのアメリカ事務所のような連絡先を発見。 さっそく「マイケルさまのような靴を作ってもらえませんか?」と手紙を書く。 2、3週間後。 「アメリカからあなたの手紙が転送されてきた。あなたがいうような製品は我が社のカタログには載っていないので売ることはできない。アイリッシュの靴が欲しいのであれば下の連絡先に問い合わせてみてくれ」と、ロンドンの、とあるお店の住所が書いてある。 「いや、通常の商品ではないことはこちらも重々承知の上です。FREEDはMichael Flatleyのために非常に素晴らしい靴を作っていると聞いています。日本でも同様の靴を作れないかと努力してみたんですが、素材的にも技術的にも難しいことがわかりました。そこで無理を承知で特注をお願いしているのです。価格・期間などについてはそちらの条件を受け入れるつもりでいるので、とにかく見積もりを出していただくわけには行かないでしょうか?」 ところがやっぱりつれない返事。 「あれはマイケルの足のサイズを測り、マイケルだけに合うように作った本当に特別の靴であって・・・」云々。 何となく文面から、ただの無名の外国人のために、なんでわざわざFREEDが仕事しなきゃいけないんだ、というようなニュアンスが伝わっては来てたんですが(当然ですわな)、それは口に出さずに、 「実際にサイズが測れるかどうかが問題なのであれば、わたしがイギリスに行きます(ちょうど洋行の話の時期だったので)。とにかく条件を提示していただけませんか?」 洋行の数日前になって返信が。 「申し訳ないが、あなたの要望にはこたえられない。店頭に来てもらっても困る。それでは良い旅を」 思いっきりフラれてしまいました。ああ。 そんなわけで傷心のmoriyはひとり旅立つのであります。 |
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