Ragus2009:11/22昼:ぽっちゃりピンチ
いやもう見違えましたよ。ええ。今年のRagusはびっくりです。
どう書いたものかと悩みますけど、あの「王子」Michael Pat氏の変わりようと言ったら。
日曜昼間の東京国際フォーラム。ホールC1階席の11列目。お客さんも3階席まで入っていました。
幕が上がると、上手からギター、キーボード、アコーディオン、フィドル、パイプスと並んで、生演奏で始まるオープニング。ああ、やっぱりRagusいいですね。
もちろんダンサー陣も生打撃音ですよ。女性陣の群舞に、女性リードに、男性リードに・・・あれ。
あ、いやいや、今年のRagusはすごくいいですよ。全体の構成は前回までとほぼ同じなんですが、曲目がだいぶ変わってます。照明もたぶん相当変えているはず。
歌のDeirdre Shannonさんはホントに素敵ですし、フィドルとバウロンのFergal Scahillさんもいい。フィドルで、普通なら2連符にするところを3連符で弾くような、「へーっ」と思わせるパフォーマンスで見せたかと思えば、ピョンピョン飛び跳ねてバンド全体を盛り上げたり、バウロンで客席とコミュニケーションしたり、達者な人がいるもんですね。
一方で、アコーディオンの「大将」Fergal Ó Murchú(ファーガル・オー・マルクル)さんは相変わらず「Sake、Sake」言ってるという(^_^)。
と、舞台が暗転したと思ったら、後ろの席のほうから、何かものを落としたようなガタガタいう音が。
ん?と思って後ろを振り返ると、下手側の客席通路に男性リードのRonan Sherlockさんが立っていて、スポットライトが当たります。そして、おそらくはヒールを多用した細かいステップを踏みながら舞台に近づいてくる。おお、これがウワサの客席側からの登場かと。
で、ですよ。ホールCの客席通路って、板敷きなんですよ。しかも、階段状ではなくスロープになっている。自分でやったことないからわからないですけど、たぶんけっこう滑るはずです。クリックとかそんなに激しい空中技はやっていなかったにしても、足もとが暗い状態で、あのパフォーマンスはすごい。
舞台にたどり着くまでに、時々立ち止まって通路側に座っているお客さんにアピールしていくんですよ。通路側の人はお得でしたねー(^_^)。
舞台に上がる階段でもステップは止まらないわけです。相当幅狭いですよ。
この写真、終演後に暗い中で撮ったんですが、ホールCの下手側の舞台に上がる階段、上から2段目です。この枠で囲った部分、縦方向に15mmくらいの細いくぼみがたくさんついています。写真でわかりますかね?これ、ハードシューズのかかとが当たった場所です。
舞台に上がってからもRonanさんはスゴイ。ソロのアカペラで、観客の手拍子とやりとりしながら、5分くらい踊り続けたような。
Ronanさん、The Shaughraun(ザ・シャッハラン)にも出ていたらしんですが、いまパンフレット見てもお名前は見つかりませんでした。
あ、Shaughraunで思い出した。Michael Pat氏ですよ。2005年のリバーダンス日本公演で「王子」として君臨したあのMichael Patが、Jean ButlerのダンスワークショップDVDで颯爽とした姿を見せていたあのMichael Patが、The Shaughraunにも出ていたMichael Patが、ぽっちゃりピンチなんですよ。
いやもうショックで何が何だか。確かに足技はスゴイですよ。ジャンプの時に脚は上がってますよ。けど、ベルトが肉に埋もれかけてて、肩で息をするリードダンサーって・・・。なんかの間違いではないのか。っていうかあの体型であれだけ踊れるのが逆にすごいけど。
後半、はみ出した部分ばかりが気になって、Michael Pat氏のダンスはあまり見てません(^_^;)。あのハミ出しは衣装でどうにかならなかったものか。
ともあれ、舞台としての完成度もどんどん上がっていますし、今年のラグースも観に行って間違いないですよ。楽しみましょう。