ライブ&レポート:なつかしい顔ちらほら『The Shaughraun』

 
Jul. 11, 2004
posted by moriy
日時:2004年6月25日(金)20:00〜
会場:ABBEY THEATRE@ダブリン
座席:STALLS E16(25ユーロ)

Shaughraunポスター

2004年夏の「Riverdance10周年記念公演見に行くぞツアー」だったわけですが、なんだかんだとついでに観るものが多くて、この『The Shaughraun』も貴重な収穫でございました。きっかけは6月6日の記事に書いたとおりです。ダブリンのAbbey Theatreの100周年記念企画のひとつなんだそうで、上演は7月末までみたいなので、急いでレポートをば。

劇場に着いたのが19:30くらい。異常に明るく見えますけど、明るいんです。この時期はサングラス必須ですね。

いつもticketmasterでチケットを買う時には日本まで送ってもらうようにしてたんですけれど、今回は時間がないので「劇場受け取り」にしました。ticketmasterって確認のメールがなかったりするのでちょっと不安だったんですが、劇場で名前を言ったら予約番号とかうるさいことなしにさっとチケット出してくれました。

ホールに入ると、白髪のカップルが多く、客席の平均年齢はかなり高かったです。E 16(前から5列目で上手側)に着席。上手側の客席床になにやら大道具類が置いてあるので、「そんなに倉庫がせまいのか?」と思っていたんですが・・・。

開演直前に女性ひとりと男性二人が現れました。お客さんという感じでも、スタッフという感じでもなく、ちょっと古ぼけた服を着てらっしゃる。そしてさっきの大道具置き場にやってきたかと思うと、おもむろに楽器を取り出して演奏を始めました。

女性が舞台のふちに腰掛けてフィドルを弾き、男性二人はそれぞれパーカッションとキーボード。大道具類と見えたのは、楽器を直接見せないためのカモフラージュだったようです。彼らが着ている時代のついた服も、19世紀的衣装だったんですね。で、ここでまた驚いたのがこのフィドルを弾いている女性、LOTDでおなじみのMáiréad Nesbittさん(!)。こんなところで、しかも直線5mくらいの距離で見られるとは!

座席の配置関係(ticketmasterに感謝)

で、開演いきなりが村祭りっぽい風景でのダンス! Joanne Doyle姫が、Michael Pat氏が、Riverdanceにおける『American Wake』的衣装で踊ってます。RDにくらべ照明がシンプルなせいか、すごく軽く踊っている感じがします。「ダンスを見せる」のではなく、「物語の1シーンとしてのダンス」の枠を超えていないところがいいです。メイクも違うんでしょうがJoanneさんは若くなった感じします。ダンサー陣はそれぞれ村の住人としての役もあって、ときどき出てきます。セリフはほとんどありませんが。

話のあらすじはアナザデイさんのBlogをご覧下さい。ほんとにこの通りです(当たり前か)。ポスターでも中心に写っている主人公Conn "the Shaughraun"(コン・ザ・シャッハラン、と発音する)役のAdrian Dunbarさんはじめ役者のみなさん見栄えのいい方ばかりで、ダンサー陣もわりとルックスのいい人そろえたなあという印象。

早口の英語セリフをそうそう理解できないので、ダンスシーン以外は期待していなかったんですが、難しい話ではないのでついていけますし、けっこう楽しめます。ところどころ登場する子犬がまたいい役者で、拍手喝采でした。

登場人物の善悪がおそろしくはっきり分かれているんですけれど、上演中、悪役が登場するたびに客席からやたらBoo!とかSheesh!とかいうブーイングの声が上がります。悪役の人もその声を楽しんでるようで、見ていて面白いです。

ダンスシーンは冒頭のお祭りのシーンと、 主人公Connのお通夜のシーン、そしてエンディングでキャスト全員登場、というところ。お通夜のシーンでは、死んでいるはずのConn自身が踊り出すという場面があるんですが、このときAdrianさんはタップシューズを履いていて、そんな細かいタップはしませんが、足音を大きく響かせてます。

ミュージシャンは演奏しっぱなしではもちろんなく、セリフのやりとりの間は休んでいるわけで、Máiréadさんはセリフを聞きながらクスッと笑ったりしてました。それをじーっと見てたら目が合いそうになって恥ずかしかったりして。マレートさん、あんまりこう、つやつやでプラスチックっぽい素材よりも、今回の自然素材の衣装のほうが似合いますよ。

上演時間は休憩を挟んで3時間。終演は23時。さすがに暗くなってお店もあらかた閉まってました。今年からアイルランドでパブが禁煙になったのはいいんですけど、閉め出されたスモーカーの人たちが入り口付近でたむろするようになってしまって、あんまり意味ないんじゃないかと思ったりして。

パンフレットとPlaybill

ちなみにパンフレットは18ユーロでした。

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