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Millennium の Riverdance |
11/20夜 shunさん Fujieさん おきくさん |
19:10 開演 ざわめきは緩やかに期待に満ちた静寂へと変わり、Whistleが心地よい響きを奏で、待ち侘びた心を夢の世界へと誘う。"Out of the dark ,,," 幾度となく聴いたナレーションが響くその時、最初のア、も聴き終わらぬうちに"さわっ"と鳥肌が立ち、右の指先から全身へと、流れゆく血流に合わせてじわじわと、確実に広がる。それは今や留まることは無く、全身が彼等・彼女等の目覚めを求めている。 - Reel Around The Sun - その夜明けはしかし、単に幻想的ではない。暗く押し包む、その長く重たい闇を全身で振り払い、あたかも過去との決別を宣言するように、鋭く、そしてステージの床を踏み抜かんばかりの力強いステップが響く。 去年と違う印象に、 『円熟』と言っていいかも知れない。(あの独特のスタイルやカリスマを別にすれば)"MFを超えた"という評も、あながち大袈裟とも言い切れない。 Joanne Doyleを気に病みながら見たJulie Reganは、決して代役などではなかった。優しく舞うごときでありながら、彼女のステップもまた同様に、そして美しく、繊細。 炎をバックに、すっくと立った彼女には、もはやそれだけで充分な"力"がある。Maria Pages を称えるのに、「圧倒的な存在感」などという言葉も、もはや陳腐とも思われる程。その指先から肘へかけての柔らかさと、更には肩、そして全身へと流れる力強さに翻弄されるばかり。 まさしく彼女は『人間の姿を借りた女神』なのかもしれない。 Trading Taps は更に充実し、掌が痛くなり腕が疲れるまで、ひたすら楽しめる。 Air では話題になりにくいMoscow Folk Balett co. もしなやかで、そして"Cute "で"Lovely " 観客は、ただステップに撃たれ、感動するしかない。 もう一つの見所は、Singer やOrchestra のパワー。イーリアン・パイプのドローンが奏でる音色は優しく全身を包み、高く硬めにチューンされたリズムセクションが小気味よく跳ねる。 Mairin Fahyのフィドル、Noel Eccles(あってる?)のバウロン、Maria Pages のカスタネットのセッションも明るく、嬉しい。 もちろん三人のシンガーも素晴らしく、特にMichel Bellが一曲だけのための出演というのは、ものすごく贅沢である。 注目の"Ri Ra"は純粋で美しく、どこか切ないメロディーに心が洗われ、知らずのうちにこぼれた涙に気づく。 絶対に、見て損はない。 しかし、あまりにも残念なことに、公演日数は限られており、そしてまた、二時間はあまりにも短い。 きら星のごとく居並ぶパフォーマーたちのステージは、まさしく『Millennium』と冠するに相応しい。 さあ、あと一度、28日にも参ります。 実は今回、気にしていたことがいくつかあったのです。 November 22, 2000 文責Fujie RD 2000 in Japanトップへ |
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