Beyond:moriy洋行1999(ロンドン編)
「こう、時差ボケでさ、朝起きられないかと思ったらメチャメチャ早く目が覚めちゃって」
「なんかしたんですか」
「いや、あまりの暑さで目が覚めちゃうんだよ。横になってると耳から脳が溶けだしそうで」
「あ!」
「『暑い』って言ったら罰金な」
「いや、あの」
「おそろしい高気温だな」
たたたっ・・・
「?」
ガサガサッ
「ああ・・・!」
「なんだ?」
「おみやげのチョコレートがとけてしまいました」
「あーっ!! てめえなんで冷蔵庫に入れとかないんだよ!」
「だってmoriyさんなにも言わなかったじゃないですか!」
「あーあ・・・」
「もういっかい冷蔵庫に入れれば固まってミックスチョコ」
「ううっ・・・プレスタットは高いんだぞ・・・」
「気を取り直して洋行の話でもしようではないか」
「ビデオ見ましょうよ」
「PALの変換がまだなんだってば」
「めんどくさいですねえ」
「・・・なんでまた今回は急にイギリスへ」
「ちょっとな。朋友・HKdarlingこと小松崎氏がいまあっちにいてね。7月いっぱい向こうにいるから会えるかも、とか手紙が来たのでふと思い立った。ま、結局会えなかったんだけど」
「なーんだ」
「もういきなりでな、10日くらい前にお茶の水のFLEXに行って『イギリス行きたいんですけど』ったら困った顔してたな。ちょうど夏休みが始まる時期だし」
「それはそうでしょうね」
「こっちも何にも考えなくて日程とか決めちゃったからな。全部テキトー、全部行き当たりばったり。おみやげばっかり頼まれてあんまりワクワクしなかったな。餞別はあんまりもらわなかったような気がするが」
「人徳ですね」
ばきっ!!
「ロンドンである」
「あたたた・・・ふわぃ」
「天気よかったぞ。夕方っていうかもう8時くらいなんだけど、ケンジントンガーデンとかハイドパークいくと親子連れが遊んでてな。なかなか良い光景であった」
「これ夕方ですか」
「うん。そういやかわいい男の子いたな。10歳くらいかな、思わずトーマかアランって呼びたいくらいの」
「そういう趣味だったんですか?」
「・・・もういっぺんなぐるぞ」
「ロンドンでは何を」
「FREEDで靴を作ろうという話もあったんだけど、これはまた別のページで書こう。結局買い物ばっかり。あ、はじめて向こうでミュージカル見たぞ。『ウエストサイド』」
「何とかかんとかアメ・リ・カ、ってやつ」
「よくわからんがそれだ。その日に劇場窓口に行ってもチケット買えてね。話はだいたい知ってるから一応わかるような気がした」
「いーなあ」
「観光写真並べてもおもしろくあるまい。このサイト的にネタになるのは・・・と、これがHMVで見つけた『Riverdance the New Show』の廉価版(?)だ」
「ツッチーさんが豪州版と同じだって」
「うん、いままでNY版といってたのと同じパッケージの商品もすぐとなりに並んでたんだけど、こっちの方は値段が半額くらいなんだよ。以下演目リストね」
- Reel around the Sun(The Hearts Cryの表記がない)
- Women of Ireland
- Caoineadh Chu Chulainn
- Thunderstorm
- Firedance
- The Harvest
- Cloudsong(が1曲として独立して表記されている)
- Riverdance
- American Wake
- Lift the Wings
- Harbour of the New World(Heal Their Hearts - Freedom)
- Trading Taps
- Russian Dervish
- Oscail an Doras
- Heartbeat of the World
- Homecoming(ってどこからどこまでのことだ?)
- Home and the Heartland
- Heartland
- Riverdance International
「編集が違うとか・・・?」
「違うのか同じなのか中身を見てないので何とも言えん。こっちはおそらくカバー曲のCD」
「これもまだ聴いてないのでいいとも悪いとも言えん。あとダブリン長尺版が山積みになってたのもなんだかわからん。通販でも、もしかしたら簡単に入手できるのかもしれん」
「ふーん・・・」
「お、そうだそうだ。きみにな、いいプレゼントがある」
「え、なんですか?」
「『その場でスターと同じようにタップが踏める!!』」
「は?」
「『ハリウッドのHoofer(タップダンサー)みたいに踊ろう!!』」
「なんですか?」
「さすがハロッズは違うな。こういう秘密兵器を4ポンドかそこらで買えるんだから」
「????」
「これ」
「これをな、靴の上から履くんだ」
「はい・・・」
「つま先立ちで歩いてみろ」
カッチ、カッチ、カッチ、・・・
「おお、すばらしいslap!」
「やだーっ、カッコ悪い!!」
「裏のここを押すと機械的に鳴るだろ。」
カッチ、カッチ・・
「これできみも実技班入りだ」
「わざわざこんなものをよく・・・」
「『対象年齢3〜103歳』・・・うちの近くのフラダンス教室みたいなこと言ってるな」
「これ、なんか食べ物ですか?」
「食えるとは思えんが・・・これが『Brylcreem Boys(友情の翼)』のBrylcreemだ。ヘアクリームって使ったことないけど、これは当時とメーカーが変わっても相変わらず高品質のブランドだとリンボウこと林望先生の本に書いてあったような気がする」
「ふーん・・・」
「あとね、ロンドンのFREEDのすぐ近くに古本屋の通りがあるんだけれども、そこでダンス関連の本ばっかり扱ってるお店があって。ほとんどバレエの本なんだけど、新刊でこんなのがあった」
「そのまんまのタイトルと表紙・・・」
「ヒースローの空港にも置いてあったから結構持ってる人も多いんじゃないだろうか。あとこれね」
「まだ読んでないけどまあ一般の解説書なんでしょう。つぎ、ダブリン行こう」