RD2015:4/3夜:いろんな言い訳
昨年の暮れ、掲示板やらメールやらで「春にリバーダンス来ますよ!」と教えてもらったときのリアクションは「な・・・なんで!?」でした。
「何で来るの(2008年が最後だったんじゃないの)?」
「何でいま(20周年はわかるけど、なぜ日本に)?」
「つか、4月頭からって早すぎね?(過去はだいたい半年以上前にアナウンスがあったのです)」
Riverdanceが作品として20年続いたのもすごいし、日本に来ること自体は大歓迎なんですけど、まさか来ると思ってなかったので、あたふたすると言うか、部屋を掃除してないのに急にお客さまが来ちゃう、みたいな印象を持ったのです。
前回2008年から約7年の間が空いて、みんなもうリバーダンスのことなんて忘れてるんじゃないか、とか(←ミーハーとしての視点ね)、前回ほどにはネタ仕込めないぞ(←前回は関係者各位の絶大なご協力があった&枡田姉妹がダンサーとして来日した)みたいな不安もあるし。
個人的には、その後ぐっと来る新しい作品とか、打撃系ダンスショーにおける進化みたいなものが見つけられず(コンペの話題ばかりになってしまったIrish Dancing Magazineも購読やめちゃったし)、サイトはほぼ放置状態。
急にお客さんを連れてきた夫に奥さんが「言ってくれれば準備したのに」と愚痴を言うように、「言ってくれればせめてサイトのモバイル対応でもソーシャル連携でも過去記事のアップデートでもしたのに」と愚痴を言いたい気分。
だもんで、「そもそも今回、盛り上がるんだろうか!?」みたいな書き込みをしつつ、なんとなく開演を迎えてしまったわけです。で、初日を過ぎた今日時点でも、その不安は消えていないのですが、初日に会った方から「SNSの書き込みは流れちゃうから・・・」という一言もあったので、レポート募集はしておこうと考えたわけです。
以上、言い訳終わり。
ヒカリエには良く来るんですが、シアターorbは初めてなのです。
開場前のロビー。夕暮れはこんな風景。直下の渋谷はいろいろ工事中でごちゃごちゃしてますが、遠くを見るととてもいい感じ。
当日券を買う場合はここらへんに並びます。
スタッフの方の開場のあいさつとともに、ぞろぞろと上の階に上がります。そこでやっと切符売り場やらチケットのもぎりがあるという。
衣装が飾られていました。
ロビーの売店では、Tシャツ2種類とDVD2種類売ってます。パンフは2,000円
これはTシャツの黒。これとは別にピンクがあります。DVDはベストオブリバーダンスと北京版。んー、ジュネーブ版再販してくれないかな。
2階の「ホワイエ」にはバーがあります。シャンパン1200円、ワインは700円だったかな。
客席をウロウロしてみましたが、1階はたぶんどの席でもそれなりに見えると思います。2階・3階に行くと急に視界が変わって立体的な視点になります。フォーメーションとか見たいなら2階以上から観るのもいいかも。
あ、そうそう、その日のプリンシパルは、1階席ホワイエ、中央C扉の入り口付近に掲示されています。
Riverdanceの歌の最初の「Hear my cry...」で始まるフレーズの女性独唱(recordedの印象強いですが)から入ります。そういう演出なんだ。on Broadwayもこんな感じだったのかな?ロウホイッスルとナレーションから始まるReel around the sunに慣れた立場からすると、「あれ、なんか違う曲かかってない?」という感じがしてしまうのですが。
女性10人、男性6人で始まり(舞台狭そう!)登場したのは本日のプリンシパル、Jason O'Neillさん。若く見えるけど、29歳。背が高くてすらっとしてるので、上下の動きがさらに強調されてすごく高く跳んでるように見えます。
うーん、コーラスに関してはなんとも・・。曲はいいし、音響もいいので、まあ、それを聴いている感じ、という。
女性ダンサーの衣装が、すごく曲線を強調したものになってますね。胸であったり、腰であったり。なんでしょう、世界ツアーを続ける中で、女性性の強調が求められたんでしょうか。
以前どこかで書きましたけど、アイリッシュダンサーはぺったんこの方がかっこいい!と思っておるワタクシなので、ジャンプのたび揺れたりするのはどうにも気になる(^_^;
この日の女性プリンシパルはEmma Warrenさん。プリンシパルの衣装は以前の印象のままです(細かく変わってるかも知れませんが)。目鼻立ちがハッキリしてお姫様然としていい感じです。
モスクワフォークバレエの男性陣がなんかデカい。動きもより派手になっている感じもする。
名曲クーフランの哀歌です。パイパーはMatt Bashfordさん。なんというか、細かい演奏をされます。装飾音が多くて速い。あとでホイッスルを演奏するときにもやっぱりこまかーく演奏してたので、そういうスタイルの方なんだなあ、と。
シンセとか他の音と合わせるために、クリック音とか聴きながらの演奏なんじゃないかと思うんですが、それでもこれだけ自由っぽくできるんですねえ、と改めて思いました。
男性アカペラタップ。もう定番中の定番ですね。けっこう客席から声が掛かります。リピーターが多いと見ました。
スパニッシュダンスはMarita Martinez-rayさん。始めて観ますけど、なかなかの存在感です。Maria姐さんのように、シルエットだけで威圧するような貫禄ではないですが、手の動きに目が釘付けになります。なんだろう、すごく高精度のチタン素材みたいな、なめらかな力強さ。
男性アイリッシュダンサーとの掛け合いでも、圧倒的な強さを感じます。
なんか、座った席の関係か、舞台が狭くなったような気がしました。2008年もこのくらいでしたっけ?
フィドルのPat Manganさんを中心とした生演奏です。フィドルとパーカッションの掛け合いが盛り上がります
やっぱりこれは盛り上がりますね。何度聴いても(観ても)エキサイトできます。名曲です。
休憩を挟んでのAmerican Wakeです。
女性ダンサーの中で一人黒髪で背の小さめのひと(Ciara Sextonさん)がいて、なんか目が行きます。セットダンスを踊っている最中、頭の高さがあまり変わらず、すーっと滑るように動くのがキレイです。
歌モノに関してはなんとも。もちろん名曲ですよ。曲の最後、昔は男女が離ればなれになる演出だったと思うんですけど、いま違うんですね。
タップダンサーでもあるMichael Woodさんの独唱です。これがなかなかスゴイ。見た目が若くて細いので、どっしりとした「大地感」みたいなモノはないのですが、それでも力強い歌声には魅了されます。
この場面、ダンサーがそれぞれの衣装を着て舞台上にいますが、さっきのCiaraさん、メイクの関係か、ちょっと東洋人っぽくも見えます。
さっきまで歌ってたMichael Woodさんがいったんはけて、ジャケットを脱いでやんちゃなタッパーとして再登場。うーん、なかなか微妙。初めて観る人なら違和感ないのかな。
タップvsアイリッシュの対決はちょいあっさり目な感じもします。もちろん盛り上がりますし、客席から歓声も上がりますし、Jasonさんのバタフライ(両脚で跳んで空中でかかとを打ち鳴らす)の連続がスゴイ。
タップの競演で盛り上がった後に、この名曲。ホント音楽がいいですよね、Riverdance。
打撃系ダンスが多いリバーダンスの中で、唯一動きだけで魅せるフォークバレエの面々です。今回はメンバーの皆さんが大きい(んじゃないか)という印象があって、動きがよりダイナミックになっている気がします。
これも名曲。Maritaさんのこの颯爽とした感じ、好きです。
新曲です。この枠、Ri RaとかOscail an Dorasとか、女性ハードシューズとなにかの競演、という枠ということなんですかね。で、ネタバレになるのであんまり書きませんけど、変拍子の曲で女声ボーカルと女性ハードシューズ、という組み合わせです。
バウロンのMark Alfredさん、自在にバウロンを操って、客席とも軽い掛け合いみたいなこともしてくれます。 開場も手拍子でいい感じで盛り上がっていって、ラストに向かってミュージシャン大活躍です。
男女プリンシパルのダンスから男性ソロ、アイリッシュ群舞。何度も見慣れてる曲ですけど、やっぱいいですね。ラストはスタンディングオベーションで終演でした。
Riverdance the show20年、初来日から16年たって、あらためてBill Whelanの曲の良さと、Michael Flatley御大の振り付けの音楽性、「the show」の構成がいかに卓越していたかを実感します。
これ、今回始めて観る人はどんな感想なんでしょうね。マイケルって誰?みたいな方は、ぜひサイト内検索で「マイケル」とか「兄貴」とかで検索を。
ということで、皆様の投稿もお待ちしております。とりあえずメールで送ってくださいまし。