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続・靴を作るのだ(3) |
続・靴を作るのだ
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さて、前回「どうにかせねば」と言っていたFay's(改)のトラブル。問題はヒールだけではなく、ボールタップにも。 内側に寄せて付けたはいいけれど、それで硬いかかとをパチパチクリックしてたら、どんどんネジが甘くなってきて、ヒール同様G17で接着しなければならなくなりました。ボールでこれをやっちゃうと一気に音が悪くなってしまうんですよね。 タップシューズにおけるTaps(金属板ね)っていうのは、ある程度余裕を持って靴に付けられているおかげで響きが出るわけで、人によってはそのネジの締め方を微妙に調整して自分好みの音を作っていく・・・というくらいのものなんですけれども、せっかくの空間をびっちり接着剤で埋めてしまうと、確かに丈夫ではあるけれど、この響きの部分がなくなってしまう。 自分が持ってるタップシューズはもうかなり履き込んでますけど、ボールタップがはずれたことなんてないんです。もちろん内側にずらして付けてクリック、なんていう過酷な使い方はしていませんけど、なんか原因は2重にした靴底の側にあるような気がする。素材的にもっと、密なものを使っていれば、ネジの効きもよく、長持ちしたのではないだろうか、などと思ったわけで。 さて、ここで「どうにかせねば」をどうにかする方法には2つのベクトルがあるのではないかと。
まずは(a)の方向。 具体的な改善案としては、
Fay'sに革の素材云々という話が通じるとは(通じさせられるとは)思わないので、とりあえず「トゥピースなしのJig Shoes」を送ってもらって、国内でそれを補強&加工してもらおう、というのが今回の計画。 Fay'sにファックスして、見積もりのあと「これこれこういうものを送ってください。なお、税関で止められるので、箱の外側には必ず内容を明記してください」と。 しばらくして届いたのは「外国から到着した郵便物の税関手続きのお知らせ」。 てめー、なんにも聞いてねぇな(-_-#) 届いた靴はこんな感じ。 ざらざらしてるのがトゥピースをつける場所。 これをまたしても中野のパピヨンに持っていく。 前のFay's(改)を一緒に持っていって、これこれこういう風に・・・と説明する。 革の種類などはわからないので、ボール部分については「とにかくチップが取れないように」という目的を伝える。その場では見積もり額はわからず、あとで連絡という形に。しばらくして、
というファックスが届く。もう1足安めのJig Shoesが買えそうな値段だけど、しょうがないのでそのまま加工してもらう。 で、できたのが、これだ。 つま先部分を拡大するとこうなっている。 革を3枚ほど積み重ねてチップ(Taps)をがっちり取り付けている。 ヒールはこんな感じに仕上がってます。 結局革ははさまず、ヒールピースの塩ビ部分と反響板(黒い板)を、通常の釘打ちではなく直接ボンドで接着し、その強度でチップを支えているような感じ。写真の矢印部分、ボンドがはみ出してるのわかります? 持った感じ非常に重い。Fay's(改)と比べていただければわかると思いますけど、ボール部分の革の積層があまりにゴツいため、逆にヒールが頼りなくなるくらい。うーん、どうでしょう? (つづく。) Irish Stepsトップへ |
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