RD2000:12/10昼:RDoBの幻影が...
N.Y.でのRDoB以来、半年振りのRiverdance、しかもリニューアルということで、Liffey companyがどんな変貌を遂げたのか大いに注目の公演です。
名古屋レインボーホールは、大阪城ホールを一回り小さくしたようなアリーナでした。広さは十分。どんなステージを組んでくるのか気になってましたが、予想以上に大きなステージにまずびっくり。Gershwin Theatre、LoTDの大阪公演のイメージがあったので、ステージはその1.5倍強はあるんじゃないかといった印象を受けました。(奥行きより、左右に広いという感じです。)LoTDでは、舞台装置に会場の3分の1を使っているには、ステージが小さくて肩透かしをくった感じでしたが、こちらはそのほとんどがステージに割かれており、いわゆる「ゴージャス」な感じに仕上がっています。
因みに、トントンさんの詳細なレポートに紹介があった後方の階段についてですが、名古屋では6段です。(東京では、5段ということでしたよね?)(00.12.19追記:実は6段でした。レポート修正しています)オーケストラボックスのデザインはRDoBと同じ鮮やかなカラーリングに変更となっています。
また、会場についてステージの次に目を引いたのが、アリーナ席の組み方です。前から8、9列目くらいまでが、フラットな位置で席が並べてあり、そこから後ろの席は段が組んであります。ただしフラットな席では、席と席の感覚が非常にあいた状態で、その部分だけでアリーナ席の半分くらいを占めています。前席の人の頭が気にならないよう、配慮されているのでしょうが、7列目で観ていたにもかかわらず、舞台からかなり離れた感じでした。
女性:男性=6:4くらいでしょうか、年齢層は高めな印象を受けましたが、幅広いです。
女性:男性=6:4くらいでしょうか、年齢層は高めな印象を受けましたが、幅広いです。
12月10日(日)12:00の部のプリンシパルは、Donnacha Howard(男性)、Siobhan Lambert(女性)、Yolanda Gonzalez Sobrado(フラメンコ)の構成。所感として、Donnachaさんは、テクニック的はものは、十分見るべきものを習得されていますね。ただ、振付がまだダンスに馴染んでいない(自分のものになっていない)という印象を受けました。上半身の動きが取って付けた感じでしたので、派手なポーズが多かった1部の演目では、消化不良の感が強かったです。逆に2部では、従来からのタップ中心の振付なので、シャープかつ安定感のあるDonnachaさんのダンスは、観客を掌握していましたね。
Siobhan(「シボン」って読むんですね。知らなかったなぁ。)さんは大柄で、テクニック的にはキックが高くてダイナミックな印象を受けました。River danceのソロは演目に彼女の特色が上手くあっていて良かったです。個人的に、RDoBでEileen Martinさんを目の前で見て、完全に幻惑されてしまっていましたので、ティアラを頭に付けたコスチュームの際(「The Countess Cathleen」など)は、思わず「大味だなぁ」と思ってしまいました。(Siobhanさん、ごめんなさい!あなたが悪いわけじゃないんですよ。個人的趣味の問題です ^^;)
Yolandaさんは、名古屋では大人気でしたね。Maria Pagesさんにどうしても注目がいってしまうのですが、上手い人であることには間違いないと思います。ただ、いったんMariaさんを見てしまうと、誰しもがMaria教熱狂的信仰者になるんですよねぇ。かくいう私もRDoBで完全に洗脳されてしまいました。
ちょっと皆さんお疲れだったのでは?細部細部のキックの高さとか、控え目でしたね。でもでも、「Heartland」では30人のダンサーが出演していましたので、迫力は十分。要所は押さえていますね。
全体的にRDoBもRD2000もソロ・群舞とも一定の振付は同じです。細かな振付は各ダンサーに任せて、そこが差別化になっているんでしょうね。
Morgan Crowlyさんがお休みされていました。「Lift The Wing」を代わりに歌った方は、その差が歴然で、思わず笑ってしまいました。Colette Toddさんの歌いまわしは独特ですね。若干後ろに引っ張り気味のアレンジで聞かせてくれます。最大の収穫はMichel Bellさんでした。独自のアレンジを加え、完全に曲を自分のものにしていました。声量だけではなく、表現力も素晴らしかったです。
RD2000は、RDoBの「エンターテイメント性」を持ち込んだショーになってましたね。振付・演出・衣装どれにもRDoBのフィードバック効果が表れていて、より分かり易く・より派手なshowに生まれ変わっていました。恐らくこの辺りが、The Show・New Showに馴染んでいる人にとっては、評価が分かれる所なんでしょうね。
東京会場で話題になっていた音響についてですが、PAハプニングは無かったものの、会場の音響の悪さも手伝って、音のバランスが悪かったですねぇ。私は7列目の中央という絶好のポジションでしたが、サックスの音あたりの中音域が強すぎて、演目によっては、全然違うバンドが演奏しているかの印象を受けました。
また、RDoBのレポートに書かせて頂いた緞帳は、こちらでは採用されていませんでした。舞台が広いですから、技術的に問題があったんでしょうか、あのスペシャル(?)緞帳による視覚効果は実に素晴らしかったので、今回も期待していたのですが、残念です。「shivna」あたりは、これがあるのとないのとでは大違いであることが、今回観ててよく分かりました。「Riverdance」の冒頭シーンも、ほんとため息が出るような美しさでしたから...残念! なお、アンコールについて、東京ではアンコール無しの日もあったようですが、マチネの公演であるにも関わらず、アンコールは2回ありました。
名古屋でこの手のコンサートの類を観たのは、初めてでしたが、反応は良かったと思います。最初は、非常に控え目な反応でしたが、「Trading Taps」くらいからはじけて来始め、「Heartland」では爆発してましたね。手拍子・拍手とも良く出ていました。
スタンディングオーベーションは、控え目でしたね。というよりは、皆さんどこのタイミングで立ったらいいのか分らず、様子見をしたんではないでしょうか?
開始から1部終了までが、ネスレ・エクセラ、後半はネスレ・ゴールドブレンド。キットカットは無し。(残念)名古屋はロビーが小さいためか、中の売店に配慮してか、会場の外にネスレブースが出ていました。
当日は小雨が降る中でしたから、スタッフの方もお客も大変そうでした。
とりあえず17:00の部に向けて準備体操完了!