トントンさんのRD on Bレポート(4)
「Riverdance on Broadway」
05/07/2000(SUN) 15:00(第三日目)
街中をうろついていると、日に一回はSt.Patrick's Cathedral(聖パトリック大聖堂ですね)の前を通ったりします。実は、新聞などでも報じられていたかと思いますが、「John O'Connor枢機卿」という方が数日前にお亡くなりになり、そのお別れの式典(だと思います)が聖パトリック大聖堂で数日間にわたって行われていました。翌日の月曜日はクリントン大統領も出席して最後の式典が行われるようです。TVでも特番が用意されており、非常に大きな存在だったようですね。
さて、RDoBですが日曜日は夜ではなく午後の公演が1回のみです。(そして月曜日は公演は休み) 火曜日には機上の人となりますので、私が今回の”Journey”で見ることの出来る最後の公演でもあります。
この日のチケットは、2月の中頃に「Ticketmaster Online」でとったものでした。その時点でほとんど席が無くなっていまして、S列の一番右側か、Y列の通路側近辺でしたので、迷わずY列の5と7を押さえました。
会場に来る前はフリックコレクションを見に行ったのですが、そこを1時間ちょっとで切り上げて急いで戻ったにもかかわらず、劇場でチケットをピックアップ出来たのは、開演5分前。もう大慌てでした。
Y列ですので後ろには2列を残すだけなのですが、少し高い位置で舞台全体を見渡せるし、こじんまりした劇場ですからステージが遠くて困るということもないという意味では良い席でした。それにもう一つ、オーケストラがステージの左右に分かれて陣取っているので、前の方だとその音が強烈に耳に入ってきて、タップの音などがかき消されることもありましたが、今回はその心配もありません。
結論から言うと、3回中この回が最も良かったという気がします。周りのお客さんのノリも良かったし。
この日もLeadは Eileen Martin さんと Pat Roddyさん。そしてMaria Pagesさんで結局3日間とも同じく組み合わせでした。(予想通りですね)
例によってBrian Kennedyさんの歌う「Hear My Cry」で舞台はスタート。実は、彼の歌に関しては、私はいまいち納得できていません。少なくとも舞台向き(コンサートではわかりませんが)ではないように感じられました。むしろMorgan Crowleyさんとか、あるいは他のRD Singersの男性に歌わしても良かったのでは、と思っています。声の好みの問題かもしれませんが。
この日の「Reel around the Sun」ですが、 Susan さんは、へーっ、最前列のセンターではないですか!(NY版だとAndreaさんの位置です) いつもここに誰が入っていたか覚えてないんですけど、結構ポジションを変えていますね。こういうのがあると何回も見た甲斐があるってもんです。(トゥでくるっと回るのとか見ると)そして、Patさん登場。そう思ってみるせいかもしれませんが、よりマイケルっぽく感じられてしまいます。いや、勿論、独自の踊りなんですよ。特に手(片手)の使い方とかは全然「先達」とは違うし。でも、マイケル(それもLOTDの)そっくりのポーズとかがどうしても目に付くんですよね。
また、今更ですが、男性のLead Dancerが踊る場面の背景って、フリードリッヒの「氷の海」を思わせる氷が折り重なったような絵(?)ですが、例えばNY版だと、それは横長ですよね。それがここでは縦長になっているのです。つまり、奥行きだけでなく、横幅もかなり狭いのだと思います。
Sara Clancyさんの歌に関してですが、実は「Cloudsong」が一番良かったと思いました。もちろん「The Heart's Cry」も悪くはなかったのですが、この歌に関しては、正直言って日本公演でのKay Lynchさんの方が、衝撃的でした。本当に天から降ってくるような歌声でしたからね。
この日の「The Countess Cathleen」ですが、 Susan さんはお休みでした。となると注目はやはり Eileen さんです。今回で(とりあえず?)見納めですからね。あ、そういえば、NY版のビデオで Jean 様がここで登場される際には結構客席から拍手とか歓声とかあるように思うのですが、実際にはほとんどないですね。それは「Reel around the Sun」のPatさんの時も同じですね。なぜでしょう?
それはともかく、いつにも増してパワフルに感じられる Eileen さんのHard Shoeでのダンスを堪能して、このパートは終わったのでした。私もそうですが、私の席周辺はかなりのファンなのでしょうか? 盛大な拍手です。
「Caoineadh Chu Chulainn (Lament)」でクールダウンした後は、「Thunderstorm」でまたヒートアップします。そうか、考えてみたらPatさんってNY版ビデオの時からこれをやっていたんですよね。ということはもう4年間。それもすごいなー。
「Firedance」では、Mariaさんと6人のダンサー(3人×2組)が絡むというか、やり合いますが、そのうちの1人のダンサーがコケてました。ダンサーとかが今までころんだのを見たことがなかったのでビックリしました。でも、すぐに立ち上がって何ごともなかったかのように流れに戻りました。
Mariaさんは、本当に貫禄充分でちょっと役者が違いますね。フラメンコそのものはNY版のビデオと変わらない気がしましたが、まさに「火」の如く「熱い」です。最近、もうじきスペインに帰ると聞いたので、彼女がいるうちに見られてよかったです。
Brian Kennedyさんの歌う「At the Edge of the World」はしっとりとした歌で、落ち着いた雰囲気を会場に運んできました。
「Slip Into Spring - Harvest」が終わると「Riverdance」。もう第一部も最後となってしまいました。なんか時間がたつのが早過ぎるぞ!
「Cloudsong」に応えて Eileen さんが階段の上に登場。うっ、美しいです。うーむ、Soft Shoeもいいですね。本当はもう少し背たけがあると、もっと舞台に映えるんだろうなー。
Drummersが現れ、 Eileen さんが奥に消えると入れ替わりに同時にPatさん登場!! Drummersとの掛け合いでは、「それってDublin版でマイケルがやってたぞ」というような仕草も(踊りそのものではなくて、手などの動きの話しですよ)。
再び Eileen さんが現れ、Lead二人のダンスです。いやー、長野智子さんではないですが、本当に「美男美女」ですね。
昨日はいらっしゃらなかった Susan さんですが、この日は定位置ともいえる Patさんの左側で登場。「今日もいなかったらどうしよう」と思っていたので、一安心。そしてTroupeも現れ、あのルーチンが始まると、会場も一気にヒートアップ。今更ですが、もう何百回もやっているとはいえ、この統一感・正確さはすごいですね。最後は大拍手・大歓声そして口笛が飛び交う「大盛り上がり状態」で第一部は終了したのでした。(私も胸が熱くなるくらい、本当に感動しました!)
「American Wake」は、やはり Susan さんのソロでスタート。そういえばNY版でも彼女からでしたね。彼女のSoft Shoeのダンスって柔らかくて、優美で、そしてスピード感もあってとても好きです。でも、Hard Shoeのソロも見てみたいです。(早い話、Leadを踊れば、みんな見られるんですけどね)
この日は(折角だし)努めて全体を見ようとしました。今回は狭いながらも、ダンサー同士がぶつかったりすることなく、スムーズに動いていました。また、十数組のペアが踊っているのですが、所々でちょっとした独自の動きを入れたりして、工夫しているペアもあって、なかなか楽しめました。
この日の「Trading Taps」は2人でした。(中心になるWalter "Sundance" Freemanが不在−キャストは基本的に7公演/Wらしいので、お休みでしょうか?) これはどーなるの?と思っていたのですが、ちゃんとうまくやるものですね。新鮮でとても楽しめました。(あ、NY版でも2人でしたね)
「Trading Taps」って、観客は次第次第に引き込まれていって、Tappersが「Irish Dance」を真似するあたりから一気に盛り上がっていきますね。
その後は、RDoBのお楽しみとなったAfrican Songです。本当にこれはCDではなくライブで聞きたいですね。「Let Freedom Ring」では会場も大いに盛り上がりました。最後は、拍手・歓声の嵐!! みんな堪能したようです。
「Morning in Macedonia」でクールダウンし、「The Russian Dervish」でまた盛り上がり、そしてまたしても「Ri Ra」です。この日は Susan さん抜きでした。3回目ともなると、「Ri Ra」があるのが当たり前に感じられるから不思議です。逆に、日本公演ではこれは見ることが出来ないんだなー、と寂しくも思うのでした。(いや、もちろん「Oscail an Doras」があるからいいんですけどね・・・)
「Homecoming」を経て、「Endless Journey」です。この歌は聴く度に好きになります。タイトルもいいし。RD Singersが歌う「出だし」を聞いただけで、ゾクゾクしてしまいます。ここでのBrian Kennedyさん&Tsidii Le Lokaさんの歌はずっと耳に残りました。
ああ、もうじき終わってしまいますね。「Heartland」。 Eileen さんとPatさんが階段を上がり、後ろの幕が上がってTroupeが姿を現すと、周りからは大拍手!!最後はもちろん Susan さんも加わっていますね。ダンサー達からも、客席からも声が出ます。前に書いたように、このときのダンサーの数は24人とNY版よりも少ないんですけど、迫力十分でした。
「Riverdance」(ACT1の最後のやつね)でもここでもそうですけど、ダンサーの動きも非常に統一がとれていますね。Dublin版(つまり最初期)と較べると雲泥の差ですね。身体・腰などの動かし方とかを見ても。
Showの方は、怒濤のエンディングへと突入していき、終わると同時に拍手、歓声の嵐!!! 口笛も飛び交ってますね。今回はSO(スタンディングオベイション)もありました。(今回はすごく盛り上がったから当然でしょう!!)
そして「Finale」。全キャストが次々と舞台に現れますが、その一瞬一瞬を本当に心にとどめたいと思いました。Singers、 Susan さんを含むIrish Dance Troupe、 Eileen さん・・・。そしてPatさんが舞台に登場し、キャスト全員がそろって、舞台前方に進んだところで、会場からはSO。
その後は会場総立ち(本当に総立ちでした!)のまま、最後の「Riverdance」ルーチンへと進みました。この日は、最後の、本当に最後の「Riverdance」では Susanさんも Dearbhail さんも前の列に加わりましたので、しっかりと目に焼き付けることができました。(因みに Susan さんは、他の日でも、最後は常に前の列に加わっていました)
いやー、今日は本当に感動しました!!
あー、これで終わりましたね。でも何回でも何十回でも見たい! そう思いました。