RD2003:11/23昼:最終日 昼公演
さんざん東京で見たけど…仙台は会場がほどよく小さくて良いとかいう噂。ちょっと遠いけど、ま、仙台は僕にとっては故郷のようなもの。たまには遠征ってのもやってみようか。よし、日帰りで最終日マチソワだ。
まずは会場の状況などを…。
榴ヶ岡ってことは、駅を降りて静かな方の出口…ってことまでは知ってました。反対側の繁華街とはかなり雰囲気の違う駅前から遠ざかること徒歩10分ちょっと。ホールのすぐそばには宅地もある静かさ。こんなところ(失礼)でRiverdanceをやってるなんてちょっと想像できない。開場30分前に到着。お、早くも何人か並んでる。その入り口にだけはしっかりと熱気を感じました。
まず窓口へ。予約した時は立ち見と言われたけど、S席もあるとの事。場所を確認したら、おいおい、オーケストラ前がずらり。まじかよ。なんでこんないい席残してるの? そしてオーケストラを縦に見渡せるように、ブロック内でのあえて後方を選択。キーボードの前あたりかな。
1階LゾーンI列18番(17番が一番端で、その横がオーケストラ)
開場。ロビーに入り、次にホールへのドアが開けられました。その瞬間に目に飛び込んできたのがスクリーンに浮かぶ映像。でかい、一瞬そう思ってしまいました。ところが違う、近いんだ。最後列でも20列。円形にまとめられたホールは、大きさの感覚としては東京なら天王洲の「アートスフィア」みたいな感じです(それよりちょっと大きめ)。距離的には国際フォーラムの前ブロックだけをひとつのホールにしたようなものでしょう。とにかくどこから見てもステージが近く、迫力を感じられそうです。
そしてさらに、オーケストラピットが低い。オケピとステージが同じ高さです。最前列の客席に座ってステージがだいたい観客の目の高さですから、そこから数列後ろであれば、座った位置でもオケピの床面が見えるほど。オケピ最後端のキーボードあたりでは客席の床面とオケピの床面とは10センチくらいの差しか無く、そのあたりなら客席から立ちあがればキーボードの盤面も見えます。東京ではオケピのメンバーを見上げる形でしたが、ここではまさに目の前。楽しめそうです。
さらにいろいろ歩き回って、面白そうだったのが2階席のオーケストラ側。オケピの真上で、ノエルさん、レイさんの打楽器群が座席の真下。まるでミュージカルでのステージ前のオケピを覗き込むようです。パーカッションが好きな人にはたまらない座席でしょう。
ロビーではボジョレーヌーボとハウスワイン(白)、そしてギネス(缶)、生ビール等が売られてます(酒しか覚えてない)。バーカウンターがあるわけではなく、会議テーブルに布をかぶせた即席カウンター。でも販売員の意気込みのすごいこと。いらっしゃいませ〜の声は2階まで聞こえます。
土・日の公演は立ち見席も発売されるという話。立ち見席は1階座席の後ろ。一番後ろとはいえ近いですからとても見やすいです。もちろん「前の人の頭が邪魔」なんて事もありませんからなかなか良いかも。夜は立ち見にしようかな。
開演が近くなり、着席。だいたい視線の高さが前方のオーケストラメンバーの座面くらい。ほんとうにこんな雰囲気でリバーダンスを味わってもいいの? そんな不思議な、贅沢な気分。しかしここだと、入ってくる時にレイさんに絶対見つかってしまうぞ。恥ずかしい。
照明が落ち、…オーケストラメンバー登場。すかさず拍手。が、つい手を振ってしまった。レイさんに気づかれた。クレイジーな野郎がトーキョーからセンダイまで見に来てるぞ。そうだそうだ。見に来たんだ。グッドサインを交換。他のメンバーが準備をしてるって時にドラムの隙間から手を振ってます。いいから準備しなさいって。
そして始まり。生の音がすごい。国際フォーラムとは全然ちがう新鮮な雰囲気。なんだか初めて東京でReel Around the Sunを見た瞬間に感じたインパクト、呼吸することさえ忘れてしまう感覚を思い出し、あまりにもダイレクトで慣れない雰囲気に戸惑いを感じるほどでした。おまけに左側にはオーケストラメンバーが横一列にみんな見える。信じられない光景。
おや、そういえばドライアイスが無い。たぶん、客席とステージがとても近いのでドライアイスを撒くと前方の観客にモロにかかってしまうので無しにしたのではないかな。
モミ上げが可愛いマーティーさん登場。拍手が出ます。ステージを横切るスピード感はいまひとつ。でも、決め所は音楽にピタリと合わせてカチっと決めてくれて気持ちいいです。このタイミングの良さはコナーさんより上かな。
The Heart's Cry。サラさん、出だしでちょっと声がおかしくなってヒヤリ。風邪でも? 調子おかしいのだろうか。しかしその後はいつもどおりの奇麗な声を聞かせてくれて安心。
The Countess Cathleenでは、モスクワのダンサーは2人しか出てきませんでした。今回もRussian Dervishはカットでしょうか。最終日なだけに残念です。
Thunderstormでさらに面白さを体験。ダンサーの声がはっきり聞こえるということ。もちろんマイクが無いので生だけの声です。東京じゃここまで聞こえません。タップだけじゃない、声までもがしっかりとThunderstormなのでした。
Firedanceではデス・モアさんのギターの指使いとヨランダさんの指先が両方同時に楽しめるという贅沢。デス・モアさんの雰囲気良いなぁ。
Riverdance。拍手でます。声もかかります。ラストとタップ音は轟音のように響き渡り、盛り上がりも最高潮。2幕も期待できます。
休憩時間にギネス。なんだか嬉しい。ロビーをうろうろすると、おやまぁ、アイルランドの旗を持つ人を発見。いやぁ、同じ事考える人っているんだなぁ。でも違う。白い紙に緑とオレンジのクレヨンで色を塗った愛らしいお手製の旗を、小さな女の子が持っているのでした。あいるらんどっていう国からやって来るぞ、そのあいるらんどってどんな旗? そんな勉強をしながら楽しく作ったのでしょうね。将来は立派な追っかけか(なんだそりゃ)、それともカンパニーに入ったりして。
American Wakeでは自然に手拍子が出ます。やっぱりこれも会場効果かな。舞台上のダンサーの手拍子が結構はっきりと聞こえるんですよね。だから観客が手拍子してもぜんぜんおかしくない。実際、楽しかった。もしろん最後に拍手も出ました。
Heal their Heartsでは、あれ、ウォルターさんが出てこないぞ。ひょっとしてTrading Tapsも無しか? ちょっと不安。左のロシアのメンバーが3人だからそれに合わせているだけならいいのだが… なんて余計な心配でした。スクリーンは街に変わり、ウォルターさんも登場。しっかりと盛り上げてくれました。
Macedonian Morningの後にスクリーンは暗くなり…やっぱりRussian Dervishはカットか。残念。しかしその後の盛り上がりはなかなかすごくて、「残念」も吹き飛んでしまいます。Heartlandのプリンシパル登場では拍手。そのまま手拍子。ラストが決まってスタンディングもちらほら。
フィナーレでは男性が1人少ないもののモスクワのカンパニーは登場。例の回転技だけはしっかりと披露してくれて、ここで歓声と拍手。これだけでも見せてくれないとね。パートナーがいない女性ダンサーの一人はヨランダさんとダンス(ってこれは夜だったかな?)。
最後はもちろんスタンディングオベーション。オケピ前のLゾーンはスタンディングがちょっと乏しかったけど、全体的にはとにかく熱く盛り上がってました。すごいぞ、とにかくすごいぞ。
終わってから、レイさんから寄ってきて握手。ここまで来で本当に、本当によかった、そんな瞬間。夜の公演で合いましょう、と一応英語で言ったつもりになって会場を出ました。実際になんて言ったかはよく覚えてない。
夜は立ち見にしようかなと、最初は思っていたのだが…