ライブ&レポート:『ノイズ&ファンク(BRING IN 'DA NOISE, BRING IN 'DA FUNK)』
日時: | 2003年3月23日(日)13:00〜 |
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会場: | 赤坂ACTシアター |
座席: | 6列10番 |
桜にはちと早い赤坂ACTシアター。休日の昼とあって年齢層は高めなのかな・・・とおもったら意外と若めかも。入り口付近が混雑していたのでどうしたのかと思ったら「立ち見のお客様は後でご案内しますのでそのままお待ちくださーい」という声。当日の立ち見チケットが出てたんですね。
香盤表は前回と同じ。時間割は右のような感じ。
HIDEBOHさん率いるTHE STRIPESのオープニングアクトは30分。『CHICAGO』の前売りチケットを売ってるブースを抜けて座席へ。
STRIPESの紹介アナウンスから照明が落ちて、喜納昌吉さんの『花』のカバー曲(歌手の方が誰だかわかりません。すいません)に合わせたNORIYASUさんのパーカッションソロでスタート。するといきなり会場に大声援。お、STRIPESファン比率かなり高いと見た。
パーカッションソロの次にHIDEBOHさんはじめSTRIPESメンバーがステッキを手に次々登場してまたまた大歓声。4人のアカペラタップ+ステッキの打撃音で盛り上げて、HIDEBOHさんのソロへと続き、そしてさらに3人のダンサーが加わって計7人でのエンディング。
HIDEBOHさんのソロが結構長かったんです。まあ、どういう経緯でSTRIPESが『Noise/Funk』の前座をやることになったのか知りませんけど、演者側はものすごいプレッシャーなんだったんではないかと思うのです。なんたって「あの」Savionと同じ舞台で、「日本代表」みたいな感じで紹介されてしまうわけで、見る側はどうしても比較しちゃいますよね。その中で5分くらい(だと思う)のソロを決めるというのは相当の度胸(自信)がないと出来ないことではないかと。
で、しばし休憩の後『Noise/Funk』開演前のアナウンス・・・と思ったら、舞台上手(かみて)からSavion Gloverが飛び出してきて「Let's go!!!!」と絶叫。客席もびっくり。一瞬後に大拍手。なんかすごいテンション。演者・客席ともにこのテンションは最後まで続いて、ヒジョーにいいライブになったと思います。
2度目に見るとまたいいですね。初日に来たときは演者も客席もカタかったし(エラそうな人が多かったり)、そのテーマの重さに圧倒されたりとかで割と時間が長く感じたんですが、今回は2時間があっという間。『SLAVE SHIPS』『GREEN, CHANEY, BUSTER, SLYDE』のソロは2度目に見てもやっぱり鳥肌。
今回KID役はCartierくんだったんですが、初日に代演していたDormeshiaさんより(当たり前ですけど)より少年っぽくて、とまどいの表情がよかったですね。少し説明すると、この演目、シカゴからハリウッドに出てきたKIDが、当時の映画業界でのタップの陳腐さや黒人キャラの扱われかたに幻滅し、自分のビートで勝負しようともがきながらも、結局つまはじきにされ、生きるためにその陳腐さに染まっていく、というような話なのですが、その幻滅と反発、といったところはこのCartierくん非常に良かったです。しかし後半のKIDが堕落していく部分でも、あんまり踊りのスタイルは変わらず骨太な音を出してしまうもので、その部分のガッカリ感は初日のDormeshiaさんのほうが良かったような気がします。
後半Jared & Raymondのバケツドラムあたりから緩急の「急」が一気に加速して、ラストは文句なしのスタンディングオベーション。Savionさまはじめダンサー&ドラマーが客席後ろまで下りてきたり(大相撲の花道状態)、帽子やらタオルやらスティックやらを投げまくったり(飛んできたSavionさまの帽子を取れた人がうらやましい)、Savionがコンパクトカメラで客席をぱしゃぱしゃ撮ったり、席を離れてオーケストラピットあたりまで走り出てきた人たちが会場係に制止されたり、客席も汗だくのライブでございました。
ああ、もう1回くらいチケットとっとけば良かったなあ。