ライブ&レポート:五木!!(1)
そも発端はgooのエンターテインメントニュースで見たこの記事(00.1.8:このページ消滅してます)。
・・・・なに?
「第1部は五木が和洋楽器20種類の演奏を披露、映画「タイタニック」の主題歌などをリバーダンス風にアレンジしたダンスパフォーマンスにも挑戦する。」
ん・・・「My Heart will go on」で踊るんだろうか?
よーわからんのですが、日本で初めてのリバーダンス便乗商業作品であることは間違いない。これはチェックせねばなるまい。と、思いながらも4月も末。
明治座にTel。
「あの・・五木ひろしさんの4月公演なんですけど、チケットってまだあるんでしょうか、じゃなかったら当日券は出るんでしょうか?」
「A席(12,000円)は補助席、B席(5,000円)も立ち見になってしまうと思いますが、当日いらしてもごらんいただけますよ」
てな話なので、とりあえず17日、11時からの昼の部を見に行こうと思ったわけです。
地下鉄水天宮前の駅を出るといきなりこれ。
このポスター、古い商店街特有のなつかしい匂いの中、明治座に着く間に10枚ほど見ました。たぶんあれ貼ってるお店とかって、タダ券もらったりしてるんですよね。
チケット売り場に行くと列ができている。窓口の疲れてるおねーさんが「A席ですと補助席」云々、上と同じようなことを言うんですが、高い席(一階A補助席)から売れていきます。その一帯の平均年齢はどう考えても40〜50代。
「立ち見1人」といって1万円札を出したら8,000円が返ってきた。あれ、立ち見宣言すると安いんだ。
客席はハコ型。立ち見席は3階のいちばん後ろ。ただしすぐ背後に照明室があるので、真ん中では立たないでくださいとのこと。座席案内の人もなんか愛想ないなあ。
各階のロビーの売店でいろんなものを売っている。お弁当はもちろん、各種お菓子類、扇子、派手なバッグ(なんで?)、ギラギラしたアクセサリー・・・。
休み時間になると、いちいち「こんなもの売ってます」というアナウンスがかかる。
「手渡せる花束」という商品もある。3,000〜8,000円。・・・と、いうことはこの花以外は渡せないのね。
だんだん客席が埋まってくる。もしかして自分がこのホールの客の中でいちばん若いんではないだろうか。立ち見は10人くらい。
オープニングは「ひとり演奏会」。なんでも50種類以上の楽器を弾きこなすという五木さんが自分のレパートリーをいろんな楽器+自分の声で演奏してみせるという趣向。アコーディオンからマリンバ、バイオリンにギター、胡弓(このときは蘇州夜曲)にハーモニカ、シンバルにカウベルにリズムパッド各種・・・。ひとつひとつに大喜びのオバさまたち。
もちろん全部が全部流暢に、とはいきませんが、1フレーズずつ弾いては次の楽器めがけて走っていくその体力に脱帽しておきます。
イギリスまでLOTDを見に行ったあるプロデューサー氏なんですけど、その人の目にはMichaelさまが五木さん(とか杉さまとか、そういう方々)と同じに見えたそうです。うまく行こうが行くまいが、とりあえずMichaelさまが流し目キメたら「キャー!!」という声が上がる、と。
続いて五木さんの笛(これはかっこいい)と琴との合奏+五木さんの歌。各所に日舞が入ったりして。朝丘雪路さん登場。「朝丘!」の声が上がる。日頃クロッギングがどうの、モダンステップがどうの言っていながら、こういう踊りを知らないんですよね。
そして五木さんの三味線。津軽じょんがらっていうんですか、じゃかじゃんじゃんじゃん・・・。かとおもうと次は和太鼓。キメのたびに「五木!」の声がかかる。
ここでふと思うんですけど。
たとえば外国のひとが遊びに来たときにですね。なにか日本モノの舞台が見たい、とか言った場合はこういうの見せた方がいいのかもしれないですね。
いきなり本筋の伝統芸能見に行っちゃうと、太鼓なら太鼓だけ、とかになってしまうんで、もしそれが気に入らなかった場合残りの時間がつらくありません?
とりあえずこういう、ショーアップされたモノを見せておいて、「あのKOTOってのはいいね」ということになったらそれ専門のところに行くとか。
「ひとり演奏会」のほうはちょっと「?」ですけど、和モノの演奏はそれなりのものだと思うので(という言い方はちょっと失礼かな)、きっかけにはいいんじゃないでしょうか。