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How Irish ...? | ||
こういうページを作っていて思うんですけど、「アイルランド」という言葉を看板に出すべきかどうか、むずかしいところなのであります。 「リヴァーダンス」のスタイルを「アイリッシュ」と呼んでいいものかどうか。こと民族に関する言葉って各方面気を使わなきゃいけなかったりしますしね。 まず音楽のはなし。 「邦楽」って言ったとき、あなたが思い浮かべるのはどんな音楽ですか? ほんとに伝統的なものしか認めない純血主義の立場もあるでしょう。昔ながらのスタイルが急速に消えつつあるからこそ、そういう立場も大切だと思います。 その道の専門家、守安功さんいわく、リヴァーダンスはむしろ東欧の影響を受けたクラシック音楽だ、とのこと。たしかに、Bill Whelanさんの曲ってみんなそんな感じですね。7拍子とかバリバリはいってて。「EAST WIND」の流れかな。 一方、フォークダンスに詳しい方からは、アイルランドの人間がみんなハイキックしながら靴を鳴らしてるわけではないぞ、と。わかるんですよ、おっしゃりたいことは。どう考えたって相当訓練しなきゃあんな動きできないですもん。そんな「フォークダンス」ないですよね。 現地の人が迷惑してるらしいんですよ。村でいちばんの名人とかそういう人が、伝統的なステップを披露してくれたりしても、「なんだ、たいしたことないじゃん」「Riverdanceで見たのと違う」って文句言うんだそうです。観光客が。 これは、やっぱり、失礼ですよね。 どうしようかな、「アイリッシュ」。 反論もあろうかと思いますが、ここでは、とりあえず、リヴァーダンスのマーケティングの大成功にのっからせてもらおうと思ってます。三平さんを見に寄席に来たひとが、志ん生・文楽にハマるってこともあるじゃないですか(わかりにくいかな、この比喩)。窓口が広がったおかげで、少なくともわたしは、アイリッシュ(と呼ばれる)文化に興味を持つようになったわけで。 Riverdanceべったりにもなりたくないですし、Riverdanceを否定する立場にも立ちたくありません。 言葉としては、「アイリッシュモダンステップ」というのが、20世紀の競技ダンススタイル。もっと素朴な、本当にフォークダンスしてるのが「シャン・ノース」(正確な発音はわからないんですが)でいいのではないかと。後者については、山下さんという方が本を書かれました。 「セットダンス」「ケイリー」「ステップダンス」といった言葉について細かいこと、とくに時間軸まで入れて考えると、収拾がつかなくなるんで、その都度「こういう感じのやつ」と説明することにします。出来るだけいい加減な言葉は使わないようにしたいんですが、そこでつまづいてると先に進めないんで。 また、Riverdanceなどの、ショウアップされたスタイルをとくに指すときには「Riverdanceのスタイル」「マイケル・フラットリー&ジーン・バトラーのスタイル」とことわるようにするつもりです。
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