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1/31夜 Jagrさんの場合

1/31夜

Jagrさん

KAZU(IRE)さん

ERINさん


あっというまに第3弾。Jagrさんのレポートです。


3回目のLOTDは、始めてダブルキャストのBキャストに当たった。ロード、姫、暗黒ロード、ジプシーといった主要キャストが替わっていたけれど、妖精や演奏、シンガーはAキャストと同じ。戦士や娘たちも一部入れ替わっていたみたい。 同じ役を同じ振り付けで踊っても、AキャストとBキャストが演じるのはやっぱり違う。ダンサーの個性が出ていて、どちらが優れているというのではなくて、違いを楽しめた。
言いたい放題の勝手な印象なので、真面目に取らないでね。

まずはロード。さらさらヘアで客席のお姉様たちに「どう?かっこいい?」と媚びを売るAキャストとはうって変わって、若い頃のリバー・フェニックスって感じのワルっぽさ、つっぱって「カッコいいだろう どーだ!」と気取る感じ。いいぞ。どっちもマイケルのアクの強さをちょっとでも受け継いだらずっと良くなると思う。ちょっとあっさりしすぎ。まあ、あれは中年の魅力だから若者には無理かも。

姫。Bキャストの姫は娘たちの中でめずらしくストレートにした輝く金髪が目を引く。ラックスのコマーシャルでシャンプーしてそうな髪だ。「殿は私のものよ 手を出したら許さない」といったプライドの高さで、扱いにくそう。Aキャストはおとぎ話の姫みたいに、控えめでしとやか、「殿の帰りを待ってます」という印象。

ジプシー。Bキャストは豊満なボディで自信たっぷりに踊って、「私がこの街のナンバーワン娼婦なのよ」ってな誇りが感じられる、百戦錬磨の女性。Aキャストは黒髪でいかにもジプシーって感じの可愛くてほっそりした素敵な娘なんだけど、小さな頃から苦労して来たんだろうねと可哀想になっちゃう。上半身を反らして胸を協調する誘惑ポーズも、Aキャストの子がやると「そんな背伸びしなくても・・」って感じ。殿、この子に振り向いてあげてよ。最初のソロの振りがちょっと違った。

暗黒ロード。一番キャラクターが似ている感じだった。Bキャストはマスクの下のくちびるがプクッとしてかわいいぞ。

それから、その他大勢の戦士なんだけれど毎回気になるダンサーをひとり。勝手に「緑くん」と呼んでいる、後半のお祭りダンスの場面で若草色のポロシャツに白に近い薄緑のパンツで踊る、ちょっと太めの坊や。やせたダンサーたちの中で、結構目立ってて、普段は暗黒戦士隊の向かって左側で地味に踊ってるんだけれど、ステップ間違えるんじゃないかとヒヤヒヤして見ちゃう。レッスン中にしょっちゅうミスして泣きながら練習する姿が目に浮かぶ。お祭りダンスから退場する時に、背の高い女性ダンサーと組んで下がるんだけれど、背中が幸せそうで、「夢がかなって良かったね」と声をかけたくなった。

気に入った場面をいくつか。
後半の暗黒ロードと暗黒戦士たちがオフタイムに仮面をとって娼婦と遊びに行く場面。暗黒ロードはジプシーとさっさと消えちゃうんだけれど、残った戦士たちは娼婦と踊る。すごく哀しい場面だ。静かな踊りから、正義戦士たちと同じ若者なのに何の因果か暗黒戦士とされて、華やかな表舞台には決して出られない苦しみ、悲しみが伝わってくる。続くバイオリンデュオの哀しげな演奏と相まって、たまらない気持ちになる。地味だけれど、このショーの中で一番気に入った場面だな。直後のお祭り(結婚式?)での若者と娘たちの晴れやかなダンスを、招待されない暗黒戦士たちは物陰から覗いては憎しみを募らせるんだろうな。辛いぜ。姫とジプシーの対立もそう。運命のいたずらで一方は姫、片や娼婦だけれど、同じ血が流れてるんだよって感じる。
って階級闘争っぽくなっちゃったぜ。

観客のこと
お客さんの多くは手拍子したりには慣れてないけれど、少数の人でも積極的に手拍子や掛け声をかけて、他のお客さんをリードしていけば、遠からず変わってくるはず。「手拍子したいけれど、してもいいのかわからない」と思ってるお客さんはいっぱいいるんだから。風土だからと諦めずに、行動して行こう。何しろ、日本には伝統の掛け声文化があるのだから、盛り上がる下地はあるはず。歌舞伎で玉三郎が出て来たら「よっ成駒屋!」とか声がかかるでしょ?




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