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ここがポイント
一瞬「LSD」と読んでしまいそうなタップI.S.D.。
なんだI.S.D.って、と思ってビデオについている「完璧マニュアル」の表書きを読むと
「I.S.D.とは、M.C.ハマーやボビー・ブラウンが歌いながら踊っている、今一番注目されているダンスの1つ。正式には、インターナショナルスタイルダンスという」
とのこと。この表現でわかるように、このビデオ、1992年当時の最新スタイルでタップを踊ってしまおう、という内容なのであります。おそらく、イマ(当時)風のデモンストレーションとレクチャーをセットにして、流行りモン好きのダンス初心者をタップの世界に引きずり込もうという思惑もあったことだろうと思います。
出演はTAP KID'S SPECIALのみなさん+α。
(ラップ系の音楽と合う打撃スタイルって、洗練されたいわゆるタップではなくて、Appalachian
Flatfoot Cloggingとかではないかと思っているのですが・・・そういう話はまた今度)
内容の概要
さてビデオの内容であります。
デモンストレーションとレクチャーが交互に入っています。デモで踊られるのはたしかにその当時風のステップ。ReebokとかSkateとかいえば、その当時のことを憶えてる人はわかるのかな。
レクチャーは、2方向からの脚のアップの状態で、何回かひとつのステップが繰り返されます。盗めるパーツとしては冨田先生のビデオよりずっと多いです。また、しゃべりはいっさいありません。
順を追ってみていくと・・・
- 【デモ】
- ロフト風のスタジオでのI.S.D.
【基本ステップ1】
- Touch
- Ball Step
- Brush
- Heel Dig
- Toe
- Stamp
- Heel Drop
- Hop
- Leap
【基本ステップ2】
- Shuffle1, 2, 3
- Flap
- Back Brush
【デモ】
- 階段でのアカペラ。
なんていうかTAP DOGS的に面白いです。わたしこのビデオの中でこれがいちばん好きです。
【基本ステップ2(応用)】
- 上のリストと名前が同じステップをより複雑な動きにしています。たとえばここで「Shuffle1」といっているのは、アイリッシュ(shuffle-hop-step)です。
- また、このへんから細かいステップが多くなるので、適宜スロー再生が入ります。これ良いアイデアですね。
【デモ】
- ボーダーのシャツ(囚人みたいなやつ)を着た3人がスタジオで曲に合わせて踊ってくれるのですが、あんまりかっこよくない・・・。
【ステップレクチャー】
(*は、タップでやるのは珍しいステップ。つまりはこのビデオの独自なところ)
- Housing*
- Huevos*
- Pull Back
- Back Up
- Jack Knife
- Liff
- Crab(*)
- Cramp Roll
- Roger Rabbit*
- Wing
- Chop Up
- Buffalo
- Reebok
- Catch Up
- Skate*
- Pick Up
- Rattle Roll
- Electric Slide(*)
- Toe Loop
- 【デモ】
- 男3人、女3人の計6人が輪になって、順番に自分のステップを披露するというよくあるパターン。しょっぱな、蛇の革柄(?)のシャツの男性が高いテンションでステップを見せ、そのあとに女性陣が続く。
それが終わると、ふたたびさっきの蛇の革がにじり出てきて、ロープを引くようなジェスチャーをしたかと思うと・・・そのまま足を止めて固まってしまう。
一気に引く残りの5人。
腕に力を込めて「引っぱっているんだけど重くて動かない」マイムを続けるその人の顔がはじめてアップにな・・・ああっ!!、白井センセーじゃないですか! こ、こんなところで何を!?
【ステップレクチャー(応用)】
- 上の「ステップレクチャー」のステップをより複雑にしています。
【デモ】
『TAP vs BREAK』
TAP KID'S SPECIALの白髭瑛さんと、ゲストのブレイクダンサー、Wild Cherryさんが、工場跡っぽいところで対決します。
なんで対決しなきゃいけないのかもよくわかりませんが、とりあえず二人が向かい合って、アカペラで踊り始めます。そのまま両者がお互いに何の接点もなく自分の世界を表現し続け、勝負がついたのかどうかわからないまま終わります。
で、このビデオエンディング。スタッフロール。
な・・・何なんだ!?
入手方法
本屋さんで注文してください。
出版社:千早書房
ISBN:4-924784-34-6
金額:\3,689
最後に、このビデオを紹介してくださったHiroshiさんに感謝します。
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