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『タップのコラム』第1回 |
by 大塚誠さん
誠さん主催のサイト 大塚誠さんクラス@仙川 |
Airの読者の皆様、はじめまして! これからしばらくtapについてのよもやま話を掲載いたします、大塚まことと申します。以後よろしくお願いいたします。(最初なので、丁寧めっす!)わたくしの「よまいごと」が、皆様の暇つぶしになればと思っとります。 では、早速まいりませう! さて、今回は、私の大好きなタップダンサーの一人(いっぱいいるんですケド・・)のジョン・バブルスというダンサーを紹介いたします。ちなみに、「大好きなダンサー」は、フレッド・アステアです!! この、ジョン・バブルスという人、タップ界では、「Father of rhythm tap」と呼ばれてまして、そりゃぁ、もうタップ史に燦然と輝いているビッグな人なのです。で、何をやらかしちゃったかといえば・・「かかと落とし」・・なんですねぇ〜。すごいでしょ〜!! かかと落としちゃったんですよォ〜、タップで!! って、このまま行くといったい何の話だかわかんなくなっちゃうのでちゃんと書きます。つまり、ヒールを使って(落として、踏み込んで)音を出したわけです。タップ的に言うと「dropping heel(クランプ・ロール)」して、ジャズミュージックのベースドラムリズムをタップに持ち込んじゃったんです!! すごい!! それによって、4ビートのリズムでシンコペーションするタップがうまれたんですねぇ〜。すごい、すごい!!(今じゃ当たり前のことかもしんないケド・・)まさに、「リズムタップの父」なのです!! ちなみに、それまでのタップは「Buck and Wing」というスタイルで(ビル・ロビンソンとか)、ほとんどヒールは使われてなかった、というか、そういう使い方をしなかったので、そりゃぁ当時の人はびっくりしただろうなぁ〜。 この人、タップダンサーのインタビュー記事や、エッセイには結構でてくる人で、彼の影響を受けていないタッパーは絶対いません!! なにしろ、あのフレッド・アステアのトップハットとステッキというスタイルのおおもとはこの人だ! という説もあるんですから。(わたし的には、これはかなり真実味あると思う)でも、残っているフィルムを観ると、さもありなん、という感じです。エレガンスというよりはスタイリッシュで、かつ激しいリズムで、も〜とにかくめちゃめちゃカッコイイです!! きっと当時の黒人のちびっこ達にとって、スター中のスターだったことでしょう。 彼の事を知って、リズムとかステップとかの認識はかなり変わりましたねぇ〜。「音」というか、「リズム」っていうのは、あるべくしてあるんですねぇ〜(って言うか、当たり前だけど・・)。なんだか、書き進むうちにオレが感心してることって、当たり前なことばっかじゃん、とか思っちゃったんですけど、私にとって、彼は、そういう当たり前の認識を改めて教えてくれた大事な人なのです! 最後に彼のパートナーのバックさんについて書きます。彼らはBUCK AND BUBBLESというチームで、ボードビルの舞台や映画で活躍しました。バックがピアノを弾いて、バブルスが踊って、彼らのパフォーマンスはClass Act(卓越したこと)として評価されたのです。そして、なにげにカッコイイのよ! この人のピアノが! この人のやった仕事も、すごい大切だと思います。書いとかなきゃならんでしょ、やっぱり!! と、いうわけで、『No maps on my Taps』というドキュメントフィルム(1979年、58分 George T. Nierenberg監督)に、ちょっとだけ、私のお気に入りダンスがはいっています。(ほんとにちょっと・・)機会があればみてみてください。それでは、また!! つづく (2001.1.5)
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