ライブ&レポート:STOMP来日公演最前列レポート
日時: | 2002年6月26日(水)19:00〜 |
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会場: | 赤坂ACTシアター |
座席: | 1列31番 |
とにかく行くべきである!
と、いきなり力が入ってしまいますが、とりあえずコレを書いているのが初日の晩(2002年6月26日)で、楽日までまだ10日くらいありますから、余裕のある方はぜひとも観ていただきたいのであります、STOMP来日公演。
赤坂ACTにつくとまだ開場の10分前。ホールの入り口前にはすでに4〜50人の行列が。「おー、当日券の行列か、すごいな」と思って近くに行くと、みんな手に赤い印刷のハガキを持っている。で、行列の先頭には「招待ハガキ」とある。なんかの企画でプレゼントしたのか。招待客が多すぎるというのも客席の士気の点で心配だなあ。この公演の話、チケットは速攻で買ったんですけど、その後なんの情報も追いかけてなくて、主催のフジテレビがページ作ってるのなんかきょう知ったりして。
気づけば「Regain Presents」の冠付きなんですね。入り口から中をのぞき込むと、「三共株式会社」のお花が。といって、Regainの黄色のユニホームを着たおねーさんたちが笑顔でRegainを1本ずつ渡してくれる・・などということもなく(^_^;)、静かに入場。
グッズ売り場では、プログラム(2,000円)・Tシャツ(4種類各3,000円)・バンダナ(1,000円)・Zippoのライターと携帯灰皿セット(3,000円)、あとキャップと携帯ストラップ(値段は未確認)がありました。
ホールにはいると舞台いっぱいに2階建てのセットが。1階部分はトタンの壁を背にプラスチックの樽。金属パイプのハシゴを登った2階部分は、『OUT LOUD』の冒頭のように鉄骨に洗面器や交通標識が一面にぶら下がっているものを背にして、ドラム缶がズラリ。
床にはおそらく薄いリノリウムのようなものが敷かれています。スタンドマイク3本で音を拾っています。ただ、あとで見てると床がかなりベコベコにできているように見えたので、おそらくリノの下にも空間があって、マイクがいくつか入っているのではないかと。
客席の埋まり具合は70〜80%くらい。平日とはいえ、初日に招待客含めてこれはまずいんじゃないか? フジのページではCMが公開されてますけど、見たことないぞ(いや、わたしがここしばらくテレビ見てないからなんでしょうけど)。
開演のブザーが鳴ってしばらくすると、まだ客席も明るいうちに、例のデッキブラシを持った男が登場。するとあとからあとからホコリっぽい、体格のいい男女が出てきて、スモークならぬホコリを巻き上げ、客席照明が落ち、パフォーマンスが始まります。
こまかい内容についてはとにかく見ていただくとして、楽器だけ羅列しますけど、おなじみのデッキブラシ、バケツ、dust bin、長い木の棒あたりをはじめとして、バスケットボール、マッチ箱、Zippo、砂、サンケイスポーツと夕刊フジ(主催に気を遣ったんでしょう)、便所スッポン(といえばわかりますね?)、キッチンシンク、ポリ袋、紙袋、のこぎり、巻き尺、ヘラとヤスリ(これは笑った!)、手、足、もも、声、ゲップ、奇声、などなどなど。Billy Hicklingさん(パンフには写真付きのメンバー紹介があります)がいいオチを付ける役でおいしいんですわ。
わたしのお気に入りはゴムホース。メンバーそれぞれが長さや太さの違う、固めのゴムホースで床を叩くんですが、音が管の中で共鳴してそれぞれが微妙な音階になっていくという。ビデオの中で、バネにつり下げた金属パイプを水につけて叩くというのがありましたけど、あれの「舞台でできる版」ですね。アンビエントな音空間が好きです。
ビデオといえば、水しぶきの中でドラム缶を叩く演目はありませんでした。会場の関係で水が使えないのかもしれません。
バスケットボールとドラム缶ですこしヨレたところもありましたが、デッキブラシもdust binもびしっと決まってかっこよかったです。しかも、やかましい演目だけではなくて、小さい音、それこそ指紋が擦れるような音まで大事に演奏しているので、音のダイナミックレンジが広くて、観客の気持ちにも緩急が付いて飽きさせない。
ところどころで観客との掛け合いもあって、ラストはビデオでもあったように観客の指の音だけがのこって暗転。約100分間あっという間です。打撃系パフォーマンスで100分って非常に難しいと思うんですけれど、それを短く感じさせるところは、やはり構成・演出の良さ、音楽としてのレベルの高さなのだろうなあ、と。
アンコールに応えて出演メンバー8人(パンフには全部で13人載ってます)が、スーパードライの350ml缶を持って再登場。缶を充分に振った後で(おい、とここで観客一同ツッコむ)プルタブに指をかけ、「プシュプシュプシュプシュ!」という音でおしまい。
とゆーことで、おまけで最前列ならではの写真であります。
これ、メンバーが開けてたスーパードライの缶。Manasseh Jacksonさん(だと思う・・失礼!)にねだってもらった。
プルタブを上げただけで実は開けてはいないという。
そして、サンケイスポーツの切れ端と、壊れたデッキブラシの残骸。
ついでに、銀座で見つけた今回の公演のポスター。