RD海外公演:THE SHOW in Minneapolis
9月22,23日と、ミネソタに行ってきました。
こんな時に何も飛行機に乗らなくても、とは思いましたが、せっかくチケットも買ってあることだし、マンハッタンから脱出したいな、ということもあって行ってきました。
空港では、早朝にもかかわらず、ライフル銃を持った警備の人が立っていて、やはり重い雰囲気でしたが無事に往復できてよかったです。
Shannon しか観たことがなかったので、どうしても比較しながらになってしまったの ですが、忘れないうちにレポートさせて頂きます。
違う Principal が Lead するのを観たいな、と思い、土曜日のマチネと夜のチケットを購入しました。マチネは Understudies がリードしてくれたらな、と結構賭けだったんですが、思惑通り、マチネの Principal は Understudies の Scott Porterと Ciara Kennedy, 夜の Principal はMichael Patrick Gallagher と Tara Barryでした。
Scene One / Reel Around the Sun
Hear My Cry がなくて、すぐに Reel Around the Sun から始まりました。小さな劇場(Broadwayと比べるからでしょうけど)でオーケストラが見えなくて、どこで演奏しているんだろう?と思いながら見ていました。衣装は、上下ともグリーンのベルベットでした。Troup をわけるとき、1列になったときに背の高さがばらばらになりすぎないよう、背の順でわけたということらしいですが(Airさんのサイトで知ったんでしたっけ?)(※moriy注:どこかで書いた記憶あります。Irish Dancing Magazineネタかな?)マチネでは、Principal の Scott が出てきた時、最近は Conor ばかり見ていたからか、えー、小さーい、と思ってしまいました。足さばきも何だかあぶなげではらはらしながら見ていました。オーケストラは舞台の奥で2段になって演奏していました。ドラムセットが下段に2つ並んでいたので、演奏している人は耳栓してるだろうなぁ、とか。
夜は、Michael なので楽しみにしていたら、さすがにめちゃめちゃかっこよかったです。上半身のポーズも、あまり Flatley を意識していないのか、自然な感じで、彼なりのスタイルがあって、すごくよかったです。
女性のソロは Lisa Kelly でした。とっても綺麗な声でした。Shannonからうつってきた Kira Deegan がSingersの中にいたので何だか懐かしかったです。でも彼女1人、かなりふくよかだったような・・・。
マチネの Principal, Ciaraは、これまたすごく小柄でした。小柄っていうだけじゃなくて、Eileen や Sinead とは、存在感が全然違った。舞台に出てくるだけでぱっと華やぐようなオーラって、やっぱりすごいですよね。でも夜の Tara はさすがに華がありました。Principal ってお似合いな2人が組み合わされてるのかな、とふと思いました。Elileen と Pat もお似合いだし、Lagan の Michael と Tara もすごくぴったりしてるし。
やはり生はいいですね。 Broadway や CD とは違う人の演奏なので、楽しくきいていました。
やっぱり何度見ても、大好きな部分です。舞台が小さめで、"Reel Around the Sun"の後半でみんなでV字になるところでは左右6人ずつで12人しかいなかったのに、このときは8人並んで、壮観でした。Scott もここではかなりがんばっていて、最初の不安が吹き飛んだ感じ。もちろん、Michael は言うことなしでかっこよかったです。
女性の衣装が、Broadway では前面が緑なのですが、ここでは同じようなデザインで全部ベージュでした。背景に溶け込むような感じで、神秘的な雰囲気がとてもよかったです。最後は、観客の方を向いて手を天に向けて終わるのではなく、横向きだったので、新鮮でした。
Broadway で見慣れていた Rosa の登場です。Broadway では舞台正面にシルエットであらわれて途中から姿や表情が見えるようになりますが、ここではシルエットのシーンはなく、最初からオレンジの衣装や表情までもがはっきりと見えました。
Broadway では髪をまとめていましたが、ここでは長いまま、サイドをとめていただけでした。
Broadway ではこれに入る前に、男性ソロの "At the Edge of the World" が入りますよね。最初の、"Hear My Cry"もないし、The Show バージョンでは男性ソロがほとんど目立ちませんね。
Fiddle の Niamh Ni Charra を楽しみにしていました。Broadway の Athena が全身を使って演奏するのに対し、Niamh は何となく淡々と、でもとても楽しそうに演奏していました。
Broadway と同じ24人が出てきました。狭めの舞台にぎっちりと並んでいたので、かえって圧倒されるものがあったように思います。
Intermission の時に shop に見に行ったら、Broadway の shop よりもTシャツやグッズの種類が多かったので驚きました。
夜の部の時、隣りに座ったおじさんがやたらとよくしゃべる人だったんです。まわりで席を探している人にも、前後3列ずつぐらいまで、まわりが振り返るぐらい大きな声で、「そこが10番でそっちが12番だ」とか。ショーが始まる前に、小さな子供が来ているのを見て、「あんなに小さな子供が2時間半ぐらいのショーの間中静かになんてしてられないだろう」と言うので、「でも、前半1時間、後半1時間で間に15分ぐらいの intermission があるから大丈夫なんじゃない?」と言うと、「前半は47分で intermission は20分、後半は1時間10分だ」という答えが返ってきました。そうだっけ?と思うのと、細かーい・・・と思うのとで、ショーの間中しゃべってたらどうしよう、と思ったんですよね。一応、見ている間は静かでしたが、Act1が終わって拍手して、場内が明るくなった時の第一声。「これが47分か?」。話し掛けられて無視するわけにもいかないので、「さぁ・・・?」と適当に答えておきました。余韻もふっとんでしまって、何だか残念でした。マチネならともかく Michael と Tara はすごくよかったのに・・・。
Scene Ten / American Wake
楽しい雰囲気で始まりました。女性の衣装が、エプロンもその下のドレスも無地だったようで、少し雰囲気が違いました。"Lift the Wings" という記載はプログラムにはなくて、"American Wake"に含まれているようでした。やっと男性ソロの出番です。Aidan Conway でしたが、とってもよかった!Broadway の Michael Londra の声は私にとってはかなり甘すぎたのですが、Aidan の声はとても澄んでいて、1フレーズ1フレーズをとても大切に歌っているようでした。Lisa もとてもよかったです。
余談ですが、Lisa とマチネの Principal の Scott って恋人同士みたいですね。
(1) Heal Their Hearts - Freedom
マチネではここも男性ソロの Aidan が歌っていました。それはそれでとってもよかったのですが、どうしても低音の重みは出にくいかな、と。夜は、Kirk Walker でした。Harbour of the New World、って感じでした。
全員が出てくるところで、Moscow の女性が、短い方の赤い衣装で出てきていました。
マチネでは、American2人、Irish3人。夜は、どちらも3人ずつでした。
ここで何となく感じたのですが。
ミネソタって、かなり封鎖的なとことがある、と友人たちから聞いていました。白人がすごく多くて、意識的でないにしても、潜在的なところで差別意識があるような気がする、と。日本人として生活していく中でかなり苦労したことがたくさんあるようです。
で、ここでの観客の盛り上がり方を見ていて思ったんですけど、Broadway での盛り上がり方と何となく違うんですよね。ミネソタではニューヨークほど黒人を見かけないのですが、アメリカ人、ということでかなり肩入れ度合いが強かったような気がして。
でも"Trading Taps"自体はとっても楽しくてよかったです、もちろん。
オーケストラが違うと、演奏も違うのは当然で、すごく楽しく聞いていました。
で、最初に Playbill を見たときに、この後に "The Russian Dervish" がなくてすぐに"Heartbeat of the World - Andalucia"となっていたので、あれー、Russian Dervish はー?と思ってたんです。ないはずないし・・・と思って不安だったんですけど、ちゃんとありました。
ここでも Broadway で見慣れた彼が1人いました。Broadway の最終日にはいなかったので、どうしたのかな、と思っていたのですが、Rosa 同様、Lagan に移動していたんだなー、と思って。
大好きな Rosa だったので、とてもよかったです。ここでは髪をまとめて、ドレスも黒で、シンプルでしたが、舞台に映えてかっこよかったです。
ここでの Moscow の女性達の衣装が、Broadway と少し違っていました。紫の長い衣装の上に黒のオーガンジーのようなものを重ねてあるのは同じなのですが、そのオーガンジーにかなりいろいろと模様があって、とっても華やかでした。それで、American Wake の時には派手すぎるから着なかったのかな、と思ったぐらいです。
この前に"Homecoming"の記載がなかったので、あれ、それもないのかな、と思っていましたが、ちゃんとありました。ほっ。
でも、Fiddle と Bongos だけで、Rosa は入りませんでした。Niamh は Athena のように弓(?というのでしょうか)が切れまくってたり、ということもなく、ほんとおとなしく、さらっと演奏している感じでした。
今思うと、Broadway の Athena と Bongos の Robbieって、かなり濃い組み合わせだったのかも。
ここで思ったんですけど、Riverdance Singers、一度も着替えないんですよね。最初から最後までずーっと同じ衣装で、スカーフとかショールを変えて変化をつけるぐらいでした。
舞台奥に作られた階段も狭そうだったので、みんなどうやって登場してくるんだろうと思っていたのですが、ちゃんと全員階段から降りてきました。何度見ても、やっぱり感動します。
最後、順番にみんなが出てくるところで、Singers の人たちが Dancer たちが出てくる時に、奥の階段ですごく楽しそうに手拍子していました。リズムをとったり、体を左右に揺らしながらだったりして、すごく盛り上げていました。
ビデオで何度も鑑賞したり、Shannon、Lagan と見てきて思ったことは、好き嫌いは別としても、やっぱり Michael Flatley はすごかったな、ということです。私個人としては、特に Michael Flatley のファンでも、反対に大嫌い、というわけでもないのですが、純粋に Dancer として見る時、Principal としての存在感はもとより、とにかく別格だと感じました。だからどうと言うわけではなく、ただ、別格だなーって思った、っていうだけなんですけど。
さて、残すは Liffey なのですが、いつかどこかで絶対に見たいと思っています。いつになるかわかりませんが、またレポートさせて頂きますね。
・・・長くなりましたが、最後まで読んでくださって、ありがとうございました。