RD2008:6/17夜:

名古屋レポート第1弾。みれーぬさんのレポートです。
Jun. 22 2008
posted by みれーぬ

先日までの仙台、東京公演の熱いレポートを拝見し、期待に胸ふくらませ、行ってきました、名古屋公演初日。会場は、2005年、2003年と同じ、愛知県芸術劇場大ホール。総座席数 2,500席(最大)の1〜5階席まである巨大なホールです。

当日券売り場を覗きに行くと、1階席でちらほら、2階席では1列丸ごと空いているところもあります。嫌な予感....。

入場して本日のプリンシパルを確認。「肩の美しい」Siobhanさんと「パックン似」のJoeさんでした。

席は4列目とかなり前の方を取れましたが、あいにく左スピーカーの真正面。後ろを振り返ると、開演10分前で1階席にも空きが見られ、2階席に至っては半分くらいガラガラ。ここからは見えませんでしたが、3階〜5階席はどうなっているんでしょうか。

これは、前の方にいる自分たちで盛り上げなければ!と意気込んでオープニングを待ちます。

始まってみれば、先のみなさんのレポートで知っていた規模縮小の情報どおり、16名でのReel Around The Sunが、さらに今回、名古屋では舞台の幅を絞っているようで、何ともこぢんまりして見えます。それに反して、タップの音は大音量。録音されたパートの音楽も大音量で、どこからどこまでが「足パク」なのか分かりませんでしたが、ダンサーの人数や生楽器の種類に応じて、ホンモノの良い音をじっくり聴かせるような、小編成ならではの見せ方もあるんじゃないかと思いました。

Joeさんの振りは、Brendan以上に「気合い!」が入ってますね。が一瞬ですが、Reel〜で退場して行くときに、ふっと疲れたような表情が見えたのが心配でした。さすがに、ほぼ1か月連日の公演が続いているわけですから、ダンサーのみなさん、体調維持&管理にタイヘンだと思います。

そして、The Heart's Cry。これまでのソリストより低い声域と聞いていた、Hayleyさんの声。...美しい女性です。Loreena McKennittさんにも似た、語るような歌い方や声質は、私的には好みです。「聖歌隊」の雰囲気とはまた違ったものになりました。

Cathleen伯爵夫人では、さすがにダンサーの人数と楽器の数からして「ありえない音響&音量」にちょっとがっかりです。しかしそこは、(moriy さんオススメ)Siobhanさんの美しい肩の振りを鑑賞して耐えましょう。

Uilleann Pipeの演奏は、残念ながら、私が最初に国際フォーラムの巨大な空間の中で聴いた「響き」の感動を、なかなか超えてくれません。自分が過去の記憶を勝手に美化してしまっているのかもしれませんが。

Thunderstormでは、雷鳴のオープニングから男性ダンサーの顔ぶれがよく見え、あれ?こんなに照明当たっていたっけ?という感じです。もっとシルエットだったような...。ここでも、リードのJoeは「気合い!」入ってます。

バレエ・ダンス・シーンのShivnaは、妻のお気に入りです。2005のツアーでは、ちょうど良い位置から男女ダンサーの踊りの「重なり」を観ることが出来ましたが、今回の席はちょっと鑑賞に向かなかったかな。このシーンを踊るペアも日毎に変わるのか楽しみなところです。

そしてフラメンコのRocioさん。レポートでも評判を拝見していましたが、間近でその指先の動きまで堪能出来て素晴らしかったです。「気迫」というより「優雅」な感じです。それにきっと、小柄な方なんでしょうねぇ。

毎回、個性的&魅力的な女性フィドラーが登場してきたHarvestが、今回は男性です。Patさんははにかんだような表情で淡々と曲を進めていきます。ここぞ!とばかりに見せ場を作ってきた女性フィドラーの皆さんのノリとは違いましたが、手拍子で応えます。が、何せスピーカーの真ん前の席なので手拍子の音が届くわけもなく。仕方なしに(後ろの席方には迷惑と思いつつ)頭上で手拍子させていただきました。

前半終了のRiverdance。ここはつい、手拍子を控えて「聴き」に回ってしまいがちですが、二日前の東京最終公演での盛り上がりを止めないよう、客席も頑張らなければならないところ。が、客席ではスタンディングする気配はありませんでした。

よし、後半は立つぞ〜!と決意を固め、休憩に入りました。

(今日の公演のレポートはここまでにします。続き後半も書きたいのですが、明日も仕事そしてRiverdance2日目!が控えているので、そろそろ床に就かないと...。みなさん、おやすみなさい)

(2008.6.29追記)

第一部(前半)のレポートの続きです。
後半、スクリーンの向こうにLow WhistleのMattさんの登場。しかしこちら(左)に背を向けているので、生音なのかテープ録音なのか判然としません。徐々に村人(ダンサー)たちも集まり始めます。ナレーションが終わりフィドルの第一音のボゥとともに手拍子。ステージ上からも観客に手拍子を求めています。ああ、変わっていない、とひと安心。

やはり先の仙台、東京公演のレポートどおり、Lift The WingsはHayleyさんおひとりで通します。美人だけを見つめていられるので、私はこの演出でも満足です。

Heal Their Heartsを歌うMarkさんの登場。舞台左手には、すでにロシア衣装に着替えたMoscow Balletの男性ふたり、右手の方にはTapのおふたりが。場面はアメリカなのでロシア衣装は???なのですが、移民の国ということで自分を納得させます。合唱(コーラス)部分は録音テープで致し方ないと思いますが、Markさんの歌が実に力強く丁寧なので、アレンジ&アドリブ(日によって歌い方やテンポを変えるとか)が出せないのはもったいない気がします。

次は一気に異国の地、ロシアに。またまた、Mattさんは後ろ向きで演奏。生音なのか録音テープなのか、あら探しするかように聴いて(見て)いる自分に気付き、反省。

Moscow Folk Balletの登場です。男女3人三様の特技を次々と披露していきます。技をキメるごとに拍手を送り、その後は手拍子で声援を送ります。こちら(舞台左)に立つ茶髪の小柄男性が手拍子を求めアピール。とても表情がいいです。途中の変調も無事?乗り切り、手拍子を続けることが出来ました。

おっと、ここでOscail an Dorasです。始まりの太鼓の音で気付き、無意識のうちに手拍子で応えます。この演目は特にお気に入りなので、手拍子せずにはいられません。
Siobhanさんの衣装がとってもキレイ。表情もとってもいい! キャサリーン伯爵夫人のメイクとは変えてきているのかも。曲中、彼女のソロ・パートでは手拍子を止め、ステップの音に聴き惚れます。 (後でレポートを書いていて気付いたのですが、途中、Moscow Balletの割り込みが省かれていますね。その分、短くなってしまって寂しいです。)

次にRocioさん再び登場のAndalucia。今回のツアーにはギタリストがいないので、必然的に録音テープ進行です。これまでに見た、この金箔屏風(と勝手に呼んでいる)のスクリーンの前に立ったダンサーの中で、Rocioさんが一番可愛らしい表情をしている気がしました。妻の辛口批評、「色気が足りない」。

Home And The HeartlandのナレーションとともにフィドルPatくんの登場。スローナンバーの後、アップテンポに移るタイミングを計ります。2度ほど思わせぶりな旋律を奏でた後、勢いよく一歩を踏み出します。待ってました!とばかり、手拍子で応えます。競演のバウロンの演奏はGuyさん。手拍子をしていいものか、また拍手を送るタイミングにも迷いました。そして再び、Patくんの出番。先のレポートで拝見したとおりステップの披露とか個性的な動きはありませんでしたが、やんちゃな表情がとてもよかった。こちらの手拍子に、楽しそうに微笑んで目配せを返してくれた気がしました。

あっという間のフィナーレ。黒地に赤ラメの衣装で、JoeさんとSiobhanさんが飛び出してきます。長身のお二人に、ステージがより狭く感じられます。
Joeさん、ソロ・パートのキメの時に叫んだのは(噂どおり)「ブラジャーッ!」と聞こえましたが? 妻と「何て言った?」と顔を見合わせます。
ダンサーズが加わり、横一文字になってステップの「ウェーブ」(でいいのかな?)を送る際には、少人数ゆえ列の反対側まで到達するまでの時間稼ぎのため、膝を曲げてジャンプする大きな振りに変えていました。また、足の数が足らず音が途切れてしまうのをカバーするため、ドラムの音も重ねています。

今回は少人数ゆえ、合唱隊になったり、楽器を受け持ったりと、慌ただしくひとり何役もこなしてShowを構成してくれているダンサーのみなさんに精一杯の手拍子を送ります。

エンディングの全員挨拶での再登場はOscail an Dorasから(もちろん、手拍子)。HealTheir HeartsのMarkさん(拍手、拍手)。TapのJasonさん&Kellyさん(やはり人気です)。Thunderstormの一団(これも歓声高い)。AndaluciaのRocioさん(て、手拍子が難しい…)。Russian Dervishの3ペア(足の下回しは一番ウケます)。プリンシパルSiobhanさんがエメラルドグリーンに衣装を替え、真っ赤なルージュで登場(う、美しい)。プリンシパルJoeさんも「Wow!」とか言いながら楽しそう。

全員が揃ったところでのRiverdance Repriseで、私たち夫婦も揃ってスタンディング・オベーションで応えます。Siobhanさんが驚いたようで、でも直ぐに笑顔に変わります。Joe さんも微笑んでくれています。つい2日前が「伝説の」東京公演最終日だったのですから、ここでテンションを落とさせてはもったいないでしょ。

初日の、それも平日からいらしている観客のみなさんは、それ相当にRiverdanceが好きなハズと思っていましたが、途中の演目では意外と盛り上がりに欠けていたかな、という感じです。

実際に目にするまでは、「規模縮小」とか「小編成」とか「最後の来日公演」とか、マイナス・イメージにつながる情報ばかりが気になっていましたが、ナマでしか味わえない感動は何も変わっていません。かえって、分業ではなく「掛け持ち」の役回りが増えたおかげで、ひとりのダンサーをあちこちの場面で見ることが出来るようになり、また演じている側にも「自分たちでShowを創っている」という一体感があるのではないでしょうか。

by みれーぬ

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