RD2003:11/16夜:完全燃焼は出来たか?

Nov. 19, 2003
posted by トントン

いよいよ、この時がやってまいりました。Liffeyカンパニーにとって、最後の東京公演です。さすがに昼夜連チャンは疲れるものの、そんなことを言っている場合ではありませんね。(そう考えると、2日連続で昼夜見ている方は、本当にすごいですね。)

この日の席はまたしても2F席。東京の最初と最後が2Fかよー、って感じです。列は9列目。ステージとオーケストラエリアはなんとか全部見えますね。最近はショウもほぼ定刻どおりにスタートするんですよね。この回もそうでした。

今日はさすがに「良いパフォーマンスを観たい」「一緒に盛り上がりたい」というお客さんが多かったのでしょう。盛り上がりは相当なもの。特に、上から見ていて一階の熱気は凄そうでした。(1F前の方であまり熱気が感じられないゾーンもありましたが。) Conorさん登場時はもちろん、それと較べて拍手が起きにくい「Countess・・・」の登場時でも、拍手が起きていました。そして、「Heartland」の2人の登場シーンでも! これだけ客席が頑張れば、ステージ上も頑張らなきゃ仕方ないってもんですが・・・。

ConorさんもJoanneさんも各々のソロの場面では、なかなか良かったと思います。Conorさんの振りがいくつかの部分で、「うーーむ」という感じがしなくもなかったのですが、これは多分好みの問題でしょう。全力を出し切るゾ、という感じは伺えて、特にTrading Tapsでは頑張っていました。

Joanneさんの「Countess・・・」はとても良かったです。いつも以上のハイキックの高さでした。Riverwomanもなかなか。(でも、Special Olympics時の方がもっと良かったような気も・・・。)

で、問題は二人で踊るときの感じなのですが、特に「Riverdance」では、もっと「熱く」感じさせてくれればもっと良かったかなー、と思うのは、期待が高すぎるせいなのでしょうね。「Heartland」も、後ろのダンサーさん達とのバランスはとても良かったと思うのですが、ここでもLeadの二人には、もっと二人の間に「熱気」があっても良かった気がしました。

あと上から見ていて気になったのは、照明です。照明が「バシッ」と対象を捉えてくれず、フワフワしていたのが何回かありました。1Fで前から見ていると気にならないかも知れませんが、上から見ていた私には、ちょっと気になりまして・・・。

音も、昼の部は問題なかったのですが、この回はタップの音が弱すぎると感じることが何回かありました。これは2Fだからかも知れませんが。

また、フィドルが何回かおかしかったですね。「Riverdance」でもそうでしたし、「Russian Dervish」や「(旧名)Homecoming」でも、ちょっと音とリズムのずれがありました。おかげで、客席からの手拍子が、合わせている楽器によってずれていくという事態も・・・。最後の「Heartland」でも、どれかの楽器がテンポがあっていなかったのも気になりました。Liffeyの東京オーラスだったのだから、音も照明も、出来たら完璧なパフォーマンスを見せて欲しかったなー。

そういえば、この回はSusanさんの出番が少なかったですねー。それも私にとっては残念なことでした。「Heartland」がSusanさん抜きというのも・・・。それでも、「Wake」ではRoisinさんと一緒に踊っていましたが、長いスカートで男性ダンサーをからかったり、全員で輪を作る際には、隣のJoanneさんとなにやら言葉を交わしていたりと、楽しそうに踊っているのを観ることが出来て、良かったです。

本当に、この回の客席側の熱気はかなりのものでした。最後は2Fでも半分くらいスタンディングをしていました。1Fよりもステージの熱気が伝わりづらく、どうしても「観る」モードになりがちの2Fでも、これだけリアクションをしていれば、大したものではないでしょうか? 1Fも前方の一部を除いてはほとんど立っていましたね。しかも、明かりがついた後も延々と続いた手拍子。これはこれで新たな伝説になるかも・・・。

出待ちした際に、Declanさんにサインをもらうついでに、「素晴らしいショウをありがとう」と言ったら「素晴らしい観客だったよ。ありがとう」と言われました。確かに、今日の観客は本当に凄かった!!! 日本にもこんなに熱いファンがこんなにも大勢いるというのは、本当に素晴らしいことですね! きっとまたRDが日本に戻って来る日が来るでしょう。

でも、そこで考えるのが、ではパフォーマンスはそれに応えるだけのものだったのかな、ということなんですね。少なくとも、私にとっては「いやー、凄く良かった。もうこれ以上のものは無いね!」とは、残念ながら言えない内容だった気がします。ある意味、観客がキャストに勝って(まさって)いたショウだったな、と・・・。

私にとっては、未だに2000年5月に見たRDoBが過去最高のRDなのですが、その際は、ステージの素晴らしさに観客側も火がついて、最後まで怒涛の勢いで突き進んだ、という感じなのですが、今回は観客側の感傷とか、思いとかは非常に伝わったんだけど、それへの舞台からのリターンが少なかったなー、というのがちょっと残念でした。

でも、これが最後の東京となるLiffeyに対して、東京からの「惜別」の気持ちは凄く伝わった、良い舞台だったと思います。

次は仙台公演。会場も今回の中で一番小さいところですね。どんなステージになるのか、楽しみです。Riverdanceが初めて訪れる場所でもあり、大いに盛り上げたいですね!

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