RD2003:11/12夜:11/12(水)東京公演

おひさしぶりMKKさんからのレポートです。
Nov. 16, 2003
posted by MKK

3年振りのリバーダンス。本当は、もう3回見たし今年はいいかな…なんて思っていたのですが、やはり我慢出来なくなって観に行って来ました。

観に行こうと決めたときには、プリンシパルはジョアンさんとブランダンさんと発表されていたので全く心配していず、直前までチェックを怠っていました。それで前日になって皆様のレポを読んだら、ブランダンさんじゃない…?!その上、マリア姐さんじゃない?!(愕然)

一抹どころじゃない不安を持って会場へ行きました。
余談ですが相変わらず国際フォーラムは作りが悪くてイライラします。とてもあの人数をさばくことを考えて作られたとは思えません。コレさえ無ければ絶対こんなホール来ないのに…イライラ。
会場につくと案内が出ており、ダンサー不調のため「タップの競演」が中止とのこと。実は私はあれは余り好きではないので、まあ別に特にいいかーと思いました。でも演目が減っているということなので、なんか損した気分…。

そして開演。
あー、やっぱりカッコイイ!太陽のリールの頭とか、ほんとにゾクゾクします。やっぱり観に来て良かった!とは思ったものの、不安も的中した感じです。

私はブランダンさんのシャープでスピード感のある、というかスピート「感」なんて言葉に収まらないスピードのキレのあるダンスが非常に好きだったのです。が…、コナーさん、凄いのかもしれないんですが、私的には非常に物足りない…。とにかく「弱い」。弱拍と強拍(と表現するのが正しいのか分かりませんが)の差が小さいので、メリハリが無くてテンポが非常に曖昧に聞こえます。リバーダンスのような音楽でテンポ感が悪いというのは致命的なような気がするんですが…。まだ慣れてないのかどうか分からないんですけど、全体的に「イッパイイッパイ」な感じがしてしまうんですね。観てるほうが拳に汗握ってしまうというと言い過ぎなのかもしれないのですが。

あとヨランダさん。評判が良かったのでそれなりに楽しみにしていたのですが、こちらも、弱いとしか表現しようがなかったです。優雅で美しいのですが、迫力に欠ける。やはり、マリア姐さんのように腕の一振り、一瞬で空気を変えてしまうというのは、あれはマリア姐さんが凄過ぎたということなのでしょうか。少なくとも「ああもう踏んでー!」とは思えなかったです。
なので、私が大変好きだった「世界の鼓動」が非常に物足りなくて、不完全燃焼でストレスがたまってしまいました。
せめて新たに購入できたジュネーブ版で二人の世界の鼓動を再び…!と期待したのですが、プリンシパルはブランダンさんでもフラメンコはヨランダさんなのですね…。もうブランダンさんとマリア姐さんの世界の鼓動は永遠に見られないのでしょうか。切ない…。

Firedanceは演出が変わっていて、最初からダンサーにライトが当たっていました。前の、最初はシルエットのみで踊る方がグッとくるものがあったと思うのですが、吸引力が弱いと感じたのは演出の違いもあるのかもしれません。
Home and The Heartlandでもマリア姐さんのカスタネット乱入が非常に好きだったのですが、ヨランダさんは余りカスタネット得意ではないのでしょうか、最後まで楽しみにしてたんですけど現れてくれませんでした。代わりにバウロンが舞台まで出てきてましたね。

と、不満点ばかりが先に目に付いてしまったのですが、やはり素晴らしいのがジョアンさん。あのテンポ感、ソフトシューズでの軽さ柔らかさ、それと同居するハードシューズでの力強さと激しさの対比。もう見事という他ありません。凄く安心して観ていられます。
そしてそれを支えるオーケストラのこれまた見事なこと!リバーダンスの魅力の一つに音楽の素晴らしさがありますが、それを演奏している演奏者のレベルもものすごく高いと思います。あれだけのスピード感を保ちながら崩れないノリの良さが本当に素晴らしい!ナマで演奏していて、テンポ感を崩さずにあれだけノリ良く演奏できるのってホント凄いです。だからこっちも興奮できるのですよね。

あと今回気付いたのが、歌。完全にナマだと分かる音でした。以前までは「ホントにナマ?」と首を傾げるような(ホントだったのかもしれないけど)音響だったんですが、今回は完全に生で歌っていると分かりました。(コーラスは微妙だけど)ビブラートがかからない、繊細だけど凛とした凄く好みの声で非常に美しかったです。
今回、全体的に衣装も凝ってましたね。2幕頭の村祭りの場面でロングスカートになってたのが、一層雰囲気を盛り上げてました。背景画像も川の精が出てくる場面では水面になっていたりと色々豪華になった感じがします。

残念だと感じた部分は多々ありましたが、やっぱり観に行ってよかったと思いますし、今回初めて見たという友人は非常に満足していました。何より、一幕最後の「Riverdance」で全員が揃った時は何度見ても鳥肌が立ちます。また来日した際にはやっぱり観に行こうと思います。でもブランダンさん…マリア姐さん…(涙目)

レポートお待ちしてます
あなたも自分の視点で書いてみませんか?