LOTD2000:2/5夜:Q-TIPさんの場合

 Q-TIPさんの描写の細かいレポートです。ありがとうございます!
2000
posted by Q-TIP

本日の19:00の部を観て来ました。 早速ご報告します。

 昨年3月のRiverdance以来、待ちに待ったLord Of The Danceの来日ということで時前に「Lord Of The Dance」、「Feet Of Flames」のvideoでバッチリ予習、勿論Airでも毎日掲示板に書きこまれるmoriyさんをはじめ皆さんの直前情報をgetと万全の体制で挑みました。

 まず今回の会場、大阪城ホールについて。
 Riverdanceがフェスティバルホールという日頃はクラシックコンサートによく使われる会場を使用したのに対し、Lord Of The DanceがRockコンサートに使用される大阪城ホールを選択したのは、実に興味深い選択です。

 一部には、Riverdanceへの対抗心かという意見もありましたが、「芸術性」のRiverdanceに対し、大掛かりなセットを使用した「エンターテイメント性」重視のLord Of The Danceにはこの会場の方がその趣旨にあっていると言えるからです。

 大阪城ホールに問い合わせをした所、今回の「Lord Of The Dance」は会場のキャパ最大16,000人のところを約8,000人にしているそうで、席が減る分それだけセットが大掛かりなものになっているということでした。

 そして期待を胸にいざ会場の中へ! あれれ... 確かに舞台装置は会場の約3分の1取っているものの肝心の舞台のこじんまりとしたこと。(これには周りからも同じような意見がでていた。)舞台の大きさの割に巨大な宙吊りスピーカーと巨大スクリーンが目立っていて、音響の悪い大阪城ホールの欠点をこれでカヴァーしようとでもいうのだろうか? 客の入りを確認するとほぼ満員。客層は老若男女と幅広く女性:男性が6:4くらいで年齢層はやや高めといったところ。

 とにもかくにも、スタート予定時間より若干遅れて開演。 宙吊りスピーカーからの大音響が生音に感激したRiverdanceに比べ、作りっぽくてやけに耳につくが、雰囲気は上々。そのまま「Cry Of The Celts」へ突入し、Lord役のプリンシパルが宙吊りスピーカーからの雷鳴の様な大音響の足パク音とともに登場!(ひ〜っ! ^-^;)  登場したのはデズモンド君ではなくJagrさんのレポートに書かれていたリヴァー・フェニックス似の彼、ということは今日はBキャスト(?)そして群舞が始まるのだが、舞台が狭くてとても窮屈そう。  そのせいかどうか分からないがキメのところで早くも転倒者発生、巨大スクリーンにも映ってました(^-^;)。

 客の反応はというとLordのキメよりもLordが消える瞬間の爆発音にびっくりした女性の悲鳴の方が大きかったです。(^-^;;) moriyさんのレポートにもあった様にソフトシューズでのダンスの方が違和感なくていいですね、「Celtic Dream」は安心して観れました。 そして東京でもウケが良かったらしい「The Warriors」へ、Don Dorchaの大げさな振付はGoodですね。

 今回の公演で良かった点として言えるのが「Feet Of Flames」で熟成された分かりやすい振付・演出が上手くフィードバックされているところではないでしょうか。 「Gypsy」の例の豊満な方も雰囲気が出ています。 twin fiddle登場辺りから要求されたこともあってか手拍子が出始め、外国の方の口笛攻撃があるものの、前半はイマイチのノリでした。 ハイライトの一つ「Lord Of The Dance」もLordの<雷鳴足パク音>が妙に違和感があって、個人的には×。 音響が悪いせいで、足パクとそうでない所が、上手くミックスされずあからさまに分かってしまうのです。

 後半も同じようにダンサーと観客の妙な溝が埋まらないまま終盤へ、一番盛り上がっていたのがTwin FiddleとBandの掛け合い。 多分分かりやすいんでしょうね。 この辺りで今日のお客さんの観ているポイントがはっきりしてきました。 ダンスはひたすら見入る。演奏は手拍子するという感じです。 「Victory」までたんたんと進み、しかしなぜか音響が終盤に近づくと大きくなっていくのは空耳か? 「Planet Ireland」へ差し掛かると観客も終わりが近いと感じたか手拍子が自然と出てくる。

 この辺で少し変化が、前の席の3人組みの女の子が意を決した様に立ちあがり、手拍子を始める。 私も「Planet Ireland」が終わった後スタンディング、しかし周りは誰もせず。(ツライ)お約束のアンコールが始まった辺りでやっとパラパラとスタンディングオーベーションが出たものの最期まで大きな盛り上がりも無く終了。 この回を見る限りでは、大阪ではLord Of The Danceは不発だったようです。

 ここで文化の差とか言ってしまえばそうかもしれませんが、果たして。 帰り際におばちゃん連中の会話から「タップの音おかしーなー。」という声が聞こえてきました。 今日のいまいちのウケは、Lord Of The Danceを理解しているかどうか以前に「えーもんはえー、あかんもんはあかん」という大阪人特有の鋭い観察眼が全てを見抜いていたからではないでしょうか? 明日の最終公演も勿論見に行きますがどうなることやら、12月に同じ会場でRiverdanceの公演が決定していますが、そっちも心配になってきました。 明日は是非、昨年Riverdanceで体験した満場のスタンディングオーベーションを味わいたいものです。

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