ここがポイント
「リバーダンス」を飛び出したMichael Flatleyが、ロック界の演出・照明と組んでつくった賛否両論(ということはそれだけで名作なんだろうと思うのですが)のダンスショウ。
一時期、こちらの方が先に来日する(しかも東京ドーム!)という話があったようですが、いつの間にやらポシャってしまいました。ホッとする一方で、Michael
Flatley本人のLOTDを見たかったなあ、とも思います。
較べちゃいかんと思いながらも、「リバーダンス」との違いをあげていくと:
- 非常にわかりやすいストーリーがある。
- 楽曲よりも、ダンスを重視した構成。
- ダンスもアイリッシュモダンスタイルのみ。レベル高い。
- 派手な照明と衣装。わかりやすいけど見方によっちゃダサダサ。
- 客のレベルが低い(ビデオの編集の問題か?)。
内容の概要
ACT1
0'47
暗転したステージに青の目つぶしライト。
扇状に並ぶ松明。松明を持つ人は皆「アマデウス」の依頼人のようなマスク。修道僧か KKKかという服装。
「Cry of the Celts」
3'00
Little SpiritことHelen Eganちゃんのティンホイッスル。
当然口パク(指パク!?)。
ついでに言ってしまうと、Riverdanceにしろ何にしろ、足パク(あらかじめ録音しておいたタップ打撃音をPAから流す)って結構あるらしいですね。実際確認してないんで、どこがどう、という話はしませんが。
妖精が金の粉を振りかけると、横たわっていた7人の女性ダンサーのslip jigが始まる。
6'15
空母のカタパルトから飛び立つ戦闘機のように、閃光の中から我らがMichael Flatley発進! (うるせえぞ客!)
ステージ中央よりちょっと客席よりのところ、床が一部分透明(おそらくアクリル板)になってます。Michaelさまの床下からの映像をお楽しみください。
マイケル様の上目遣いと腰使いは女性に大人気。
7'30
マイケル様のソロから続く、後半の男女混合団体の登場シーンは鳥肌立ちます。一気にステージが明るくなって、5枚のタペストリーがズァッといっせいに落ちて。つかみは完璧です。
「Erin the Goddess」
(Suil A Ruin)
9'15
Erin the GoddessことAnne Buckleyさんの歌です。衣装はビロードっぽいエメラルドグリーン。いかにも、という感じ。
「Celtic Dream」
12'30
妖精にネジを巻かれた女性の人形振りから、女性11人のslip jig。衣装がパステル調のいろとりどり。途中Saoirse(発音は聞かないで。Irish
Colleen -アイルランドの若い娘)ことBernadette Flynnのソロもありつつ。
なにげのハイキックがきれいですね。
18'05
「The Warriors」
Don Dorcha(The Dark Lord。悪い神様)ことDaire Nolanのソロから悪者軍団16人の練兵ダンス。
さっきLittle Spiritがまいていた金の粉が飛び散る。カッコいい!ここまで考えてたのか!
顔をマスクで隠すのはやっぱりスターウォーズのイメージですかね。幼稚園児でもわかる悪の描写です
見たところ悪モン男性はみんなheavy shoes(ファイバーのtoe pieceのついた靴)履いてます。
21'25
「Gypsy」
Morrigan(The Temptress。妖婦)ことGillian Norrisさんのソロ。胸を強調した赤のワンピースに黒のストッキング。なんてわかりやすい・・・。
23'50
「Strings of Fire」
フィドルの女性が二人(Mairead NesbittさんとCora Smythさん)。どっかで聴いたことのある曲のような気がするんだけど、曲名が思い浮かびません。だれかヘルプ!
Eileen Iversとの比較は・・・やめましょう。
「Breakout」
27'55
女性陣ハードシューズでのjig。
29'20
Morriganさんがでてきて、あんたら清純ぶってんじゃないわよ・・・とかなんとか。
29'45
Morriganさんに挑発されて、元清純派のSaoirseさんたち、服を脱ぎ捨て、黒の、えーっと、ほとんど下着。
中央のSaoirseさんの右ななめ後ろ、黒髪(濃いブラウン?)のショートの人の、余裕の微笑が妙に印象的。
31'55
「Warlords」
お待ちどう名物アカペラタップ。
LOTDとSaoirseさんのからみがうるさいですけど、マイケルさんだからしょうがない。その間リズムをキープし続ける兵隊さんたちは文句も言わずただ黙々と・・・ごくろうさまです。
でもソロにはいると言葉を失いますね。すごいなこの人は。
いいもんチームはみんな、アイリッシュタップシューズというべきか、普通のタップシューズの、かかと部分だけをファイバーのピースにしたような靴を履いてます。たぶん特注です。
マイケル様のキメのときの流し目! ひえーっ
35'35
「Erin the Goddess」
Anne Buckleyさんの歌。ごめんなさい曲名わからないです。
38'00
「The Lord of the Dance」
妖精のホイッスルからSaoirseさん、Morriganさん&男性4人のdouble jig。全員赤と黒、ビニールっぽい衣装。
40'25
Michaelさんソロで登場
上半身の動き、他の人がやったらメチャメチャ違和感あると思うんだけど、この人がやるとカッコいい。
いまやマイケルのいなくなったLOTD、同じ振付でやってるのかなあ?
41'15
いったんはけたマイケルさん、プレスリーみたいなヒラヒラのついた上着きて再登場。やっぱエルビスっすよ。この人。
ステージにずらっと並んだ35人(のはず)は壮観!
ACT 2
43'50
「Dangerous Game」
妖精のホイッスルで第2幕のはじまり。
46'00
Warriorsの曲にあわせてあらわれた悪モンが笛を取り上げ、折ってしまうと。
折られて(示威的悪者ダンス総勢8人)から、マイケルが助けに来るまでがけっこう長いんですが、Helenちゃんはよく頑張りました。
49'00
「Hell's Kitchen」
いいもん対悪モンのステップの応酬。背景で女性数人が、柱みたいに長い棒を垂直にドン、ドンとついてるのがなんかいいですね。
52'00
妖精が間に入ってひとまず休戦、折れた笛を手渡すと・・・Lord of the Danceの手の中で、魔法のように直ってしまう。緑色の吹き口のニッケルのペニーホイッスル。考えてみるとあれ折るの大変だったろうなあ。
てなわけで宣戦布告。開戦前夜・・・
53'40
「Fiery Nights」
LOTDと入れ替わりで妖婦モリガン登場です。
妖婦軍団とマスクをはずした悪モンのペアが4つ5つ。後ろでフィドルの2人がいますけど、とくにかけあうわけでもないです
56'40
「The Lament」
フィドル2人が前に出てきて一曲。さっきのペアがひとつずつはけていく。
1:00'05
「Siamsa」
「リバーダンス」における「American Wake」みたいな感じです(比較すんなって)。
ソフトシューズでご陽気なreel、輪になってjig 、そしてまたreel。
またしても色とりどりの衣装。男性陣の左胸にはポロのマークが。
客、うるせーぞ!
1:05'05
「She Moves through the Fair」
(Our Wedding Day)
Erin the Goddessの歌。
1:08'15
「Stolen Kiss」
Saoirseさんのslip jig
1:09'30
女性陣の清楚なステップ(ヒューの声がうるさいって)。
1:10'10
Michaelさま登場。「Lord of the Dance」の最初の曲にあわせてLOTDとSaoirseさんのペア。途中からハードシューズのMorriganさんが出てきて、取り合いになるんだけど、最後はSaoirseさんを選ぶ、と。うーむ。
1:11'55
「Nightmare」
ほら、そうやってふらふらしてっからバチが当たった。
LOTDが悪モンに包囲されて捕まってしまいます。チャンピオンベルトも取られちゃって。そして、処刑台にのぼらされ、死刑執行。Don様が手をピストルの形にしてバキューン! 神様の割にはフツーのもの使いますね。
1:15'10
悪モンの凱歌。ようやく俺たちの時代が来たぞ、と。
1:16'17
「The Duel」
ところがそこに妖精があらわれ、例の金の粉をふりまくと・・・
引田天功奇跡の大脱出!上半身裸のマイケル復活!
DonとLOTDの一騎打ち。・・・が、結局、ギネスブックの最速タップ記録に押されて逃げ出すDon。喜んでかけよってくるLittle
Spirit。Saoirseとの熱い抱擁。
あまりにあっけない感じしますけどね。
1:18'58
「Victory」
修道士の行進から大人数での勝利のダンス。(マイケルノリノリ!)
これで終わりかと思いきや・・・
1:23'50
「Planet Ireland」
マイケルの指揮で大人数のアカペラ。
途中に入るシンバルのリバース音と銃声っぽい音、ヘンと言えばヘン。でもカッコいい。
この人の神髄ってアカペラでのリズムの組立のおもしろさにあるような気がするんですけど、どうでしょう?
スタンディングオベーションの中、「Lord of the Dance」ラストと同様のラインダンスを何度もやるんですが、ここで「One
more time?」ってやってるマイケル様の姿が笑えます。
この間 Michaelさま以外の人は、みんな手を後ろにして、整列したまま何の自己主張もしません。やはり何よりもまず、Michael
FlatleyとFlatheads(マイケル様のファン)のための作品なんですね。
入手方法
Airおすすめビデオリストに載せてます。
約90分
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