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LORD OF THE DANCE 10/16(火) |
10/16夜 ERINさん |
10/13(土)夜の部に続いて、急遽16日は当日券を買って見ました。13日はBernadette&Damienのリ−ドが見られなかったことが大いに心残りでした。でも、Air掲示板でSUEさんのロ−テ−ション分析を見たら、最終日は彼らが出演するらしいとのことではありませんか。それに賭けてみようと藁にもすがりたい心境で駆けつけました。結果、ビンゴ!でした。当日券のアリ−ナ席は後方が空いていましたが、舞台全体を見渡せるスタンド席を購入。北スタンド1階D2列目8番という貴賓席の向かい側で、まあまあの位置でした。(以下、ほとんど双眼鏡を通して見た感想です。敬称は省略します。) この日のキャストは、
オ−プニングのクライ・オブ・ザ・ケルトで床に伏せた女性ダンサ−を双眼鏡で見ていたら、顔を上げた瞬間、Bernadetteだと分かり、念願の彼女のダンスが生で見られると思った瞬間背中がぞくぞくし感激が走りました。続いて登場したLord役のDamienは長身痩せ型の貴公子然とした風貌で、Desmondに似た雰囲気。タップさばきはいいものの、「上半身の動きが硬いなあ。手の表現が今ひとつ。」という第一印象。ポ−ズ一つにしても大御所Michaelのような迫力もシャ−プさも感じられないのが残念。きっちり型どおりこなしている、無難にまとめてるけどこじんまりして見え、おとなしめの感が・・・。個人的には13日に見たStephen ScariffのほうがLordのキャラクタ−にふさわしいと思いました。(性格というか個性の違いなのかしら。)動作も大きく、所々Michaelを彷彿とさせる何かを感じさせてくれ大健闘していたと思います。将来が楽しみな期待の星として今後の成長が楽しみですね。 DamienがBernadetteと二人で踊るシ−ンでは、表情も動きも柔らかくなり彼もなかなかいいじゃないとようやく納得できました。折れた妖精の笛を元通りにしてあげる場面でのDamien、甘い笑顔がとても優しくてキュ−トでしたね!Damienが一番良かったのは、フィナ−レからアンコ−ルにかけて。観客が盛り上がったら彼もようやく乗りに乗ったパフォ−マンスを披露してくれ、本領発揮?大いに楽しめました。 Bernadetteは、Michaelのダンス・パ−トナ−として踊っていたキャリアも長いからやっぱり格上!さすがですね。Damienをむしろリ−ドしているような余裕すら感じさせられたくらい。貫禄勝ち?ファイアリ−・ナイトとスト−ルン・キスでの彼らの踊りは、息もぴったりで美しく素晴らしかったです!!ウォ−ロ−ドでは、Lordが舞台端でSaoirseとのラブ・シ−ンみたいなのがありますが、Saoirse役のBenadetteは、脇の階段にちょこんと座り、Lordはそばに来て傍らに立っているんだけど、Saoirseと抱擁したりいちゃつく場面も、kissするポ−ズも無かったような。顔を覗き込んだり、普通に言葉を交すあっさりしたものでした。彼らはプライベ−トでもカップルだから、むしろ演じにくいんでしょうか。それとも訳有りの事情でも??ちなみに、13日は演出どおりでしたよ。 私自身は今回Bernadetteのダンスを生で見るまで、彼女の特別なファンというわけではなく、LOTDやFOFでもそれほど強い印象で釘付けされたわけでもなかったのです。でも、今回彼女のダンスにはノックアウト。文句なしに圧倒されました。さすがにMicaelに絶賛されているだけあって、華麗、優雅、絶品!褒め言葉をいくつ並べても感動を伝えきれません。(ありふれた褒め言葉で表現するしかないのがもどかしい。)6月に放映されたCNNのラリ−・キングのト−ク番組でもMichaelが彼女について「彼女と一緒に踊るのは、空気と踊るようなこと。彼女(の存在)を感じられるから、彼女がどこにいるのか見る必要はない。」というようなことを語っていましたが、まさしく軽やかな舞でうっとりしました。 とりわけ彼女のソフト・シュ−ズによるダンスは白眉です。妖精が踊っているみたい・・・。華麗な舞に引き付けられ、食い入るように見ている内に、つい昨年ダブリンで見たRiverdance2000の女性プリンシパルJoanne Doyleによるソフト・シュ−ズのダンスが脳裏に浮かんできました。Joanneも表情・雰囲気ともに凛として気品のある踊りを見せてくれ、指先まで神経が行き届き表現力も見事でしたが、BernadetteにはJoanneとは一味も二味も違う独特の彼女の世界(何か)があるのです。他者を寄せ付けない華やかさがあり、表情にも気品が感じられ今回は彼女に軍配を上げたいと思いました。その上、Bernadetteの腕の動きは、バレリ−ナに負けず劣らずにとてもしなやかで、指先まで優雅で美しい表現力に満ちていて感動ものでした。彼女には持って生まれた才能というか天性のセンスがあるんでしょうね。 Bernadetteのタップは、ハ−ドな足さばきの動きと速いスピ−ドとは裏腹に、やはり軽やかなステップで、しかも余裕ある表情に驚きました。 13日のSaoirse役のSarah Clarkeは、顔や胸元にきらきら光るものが見え、ラメ・パウダ−でもつけているのかと思いましたが、後半顔にてかりがあったので、汗が光って見えていたのだとしたら、Bernadetteにはそういうことはありませんでした。(一貫して肌に光るものは見えなかった。)Sarahの踊っている時の表情と比べると、Bernadetteはアンコ−ル終了まで表情が変わらない。ちっとも息が切れないし、余裕のある美しい笑みをたたえて最後まで優雅なダンスを披露。つまり、一生懸命踊って100%全力を出し切ってそれが精一杯という表情の人と100%でもまだ+アルファの潜在能力が残っている人との違いと言ったらいいのでしょうか。Bernadetteの場合、表情も動きも余裕しゃくしゃくでSarahとの力量の差が明確でしたね。私の記憶では、Jean ButlerにしてもJoanneにしても、最後までそれほどの余裕をキ−プして踊るという印象はないのですが。 さらにBernadetteの持つ独特なものとしては、存在感があげられます。際立って大柄長身というわけではないのに、痩せすぎず、グラマ−すぎない均整の取れたプロポ−ションで舞台栄えするから、存在感が大きく感じられるのかも。それに22歳とは思えないほど落ち着いていて、美しい大人の女性の魅力もあり、彼女のダンスをいっそう引き立ててくれるのかも知れませんね。私は、あいにくRiverdanceブロ−ドウェイのEileenさんのダンスを見ていないから単純に決められませんが、Bernadetteは、数あるアイリッシュ・ダンス・カンパニ−の女性ダンサ−の中でも、実力は現在1、2を争う位置にいると見ていいのではないかとの感想を持っています。LLOTDやFOFでMichaelと共演した当時より、彼女のダンスはさらに磨かれて美しく進化しています。 Morrighan役のKelly Hendryは美人だしダンスもかなり良かったと思うけど、あくがなくてお色気がちょっとヘルシ−過ぎる?彼女の持ち味がMorrighanのイメ−ジと私の中ではあまり一致しなかったのですが。(むしろ、彼女によるSaoirseが見てみたいような気が。)BernadetteのSaoirseに対峙するMorrighan役としては、Gillian Norrisが退団した穴埋めとしてはちょっと格不足。Kelly Hendryのソロは良くても、BernadetteのSaoirseと一緒の場面では、存在感がどうしても弱く写ってしまうのは同情するものの、仕方ないのかなあ。子悪魔的コケテッシュさではやっぱり、Gillianでしょう。13日のLeigh Anne McKennaは、むしろ雰囲気も踊りもぴったりはまっていたと思いましたが。(13日のレポ−トの中でFOF2000のクレオパトラも彼女が踊っていたと書きましたが、キャスト名を確認したら別人でした。troupesのメンバ−として出演していたようです。FOF2001のクレオパトラ役だったようです。) そうそう、Kelly Hendryはジプシ−を踊り終わって退場する際にはLeigh Anne のようなアラビア風のポ−ズはしていませんでした。ジプシ−の振り付けは今回FOF2000のクレオパトラの要素を織り交ぜたようなエキゾチックなポ−ズの振り付けが混在している印象を受けたのですが。 Dark Lord役のTom Cunningham?は、13日と同様がっかりしました。お肉つきすぎてる!もう少し体絞って筋肉つけてから出直して来い!と注文つけたいですよ。初代Dark Lordのがっしり逞しいDaire Nolanの緊張感と迫力あるダンスを、先月アイルランドで生で見た私には、Tom Cunninghamは役者不足、迫力なさすぎ!コミックの世界じゃあるまいし。というのが感想でした。 第1幕はあっという間に終わってしまい、2幕目にはDesmondもバックで登場。前回来日した時よりヘア・スタイルも短くなり精悍な感じが増してきましたね。Sarahは一目でカツラと分かる不自然なロング・ヘア姿で1幕目からバックで踊っていました。彼らのダンスも見れたので、ちょっとお得な気分でした。余談ですが、前回来日公演でLord役を演じ、FOF2000でもアンダ−スタディとしてマイケルのバックで踊っていたDerek Morranの姿はありませんでしたね。Jessicaのペ−ジのTroupe Oneにも写真が出ていなかったし。やめちゃったのかなあ。 と言うわけで、LOTD2000を含め来日公演4回見た中では、今回がダントツで一番見ごたえある感動的な舞台でした。ウォ−ロ−ドでの男性の群舞も迫力あり見せ場があったし、男女のtroupesもまとまっていて良かったと思います。如何せん、会場がふさわしくなかったし、音響にも難があり、生演奏によるダンスでなかったことに対しては、不満が残り残念でしたけど。それから、スタンド席での盛り上がりは残念ながらほとんど無かったですね。声援してもどうせ届く訳ないかって引いちゃってるのか。アリ−ナ席後方はがらがらで、スタンディング・オベ−ションしてたのは、アリ−ナ前方。私も1人で非力ながら声援送ってフィナ−レ&アンコ-ルは立って奮闘しましたが。次回来日公演が実現するかどうか分かりませんが、Bernadetteが出演するなら行く価値はあると思いますよ!! ERIN Lord of the Dance 2001レポート集トップへ |
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