コラム:ヤクルトの正しい飲み方
「このヤクルトの容器ってのも永遠のデザインだな」
「これ『ヤクルト200』なんでちょっと違いますよ」
「色は違うけど形は一緒でしょ。これどれくらい入ってるんだっけ?」
「65ml・・・ですって」
「うむ。この中途半端な容量が愛好家にはたまらないワケだ」
「渡辺謙さんのヤクルト400は80mlに増量したようですが」
「どうなんだろうな。この80っていう数字は」
「足りないですか?」
「んー、難しいんだよ容量は」
「『1リットル入りヤクルト』って話は絶対しますよね」
「オレ、やったことあるぞ」
「え?」
「1リットルはなかったけど、ヤクルト10本をジョッキに入れてな」
「650ml・・・」
「そいつを、グーッとな」
「100万人の夢を実現したわけですね」
「まあ、そうなんだけど、飲み干したあとにこう、何となく寂寥感があってな」
「せきりょうかん?」
「なんか空しくて。やっぱり、あの物足りなさがいいのよ。あの小さいフタをむいて、『クイッ』と飲って(けっして『グイッ』ではない)、65mlの喉ごしを実感しつつ、きょうもがんばるぞ、というスタイルの渋さがね。エスプレッソと一緒で、ガブガブやっちゃダメ」
「そんなもんですか」
「そんなもんだ」
「ヤクルトっていえば、穴開けて飲みましたよね」
「あん?」
「だから、フタって、アルミじゃないですか」
「うん」
「ようじで穴を開けて」
「そんな手の込んだことするか?」
「するんですよ」
「飲みにくいだろ」
「なんで?」
「こう、(プチッ)穴開けても、出ないだろ」
「?」
「やっぱりこう、2カ所に穴を開けて、空気の入り口を作るべきだ・・・という、小学館の学習マンガで得た知識なんだけどな」
「いや、わたしはそうじゃなくて、(プチプチプチプチ・・・)」
「おい・・・」
「こう」
「これはどこが空気穴なんだ?」
「どこがって・・・」
「どう飲むんだ、これを」
「どうって、上向いて口に入れるとコポコポコポ・・・って泡が出て」
「え、じゃフタの部分は全部口に入ってるわけ?」
「そう」
「吸わないと出ないだろ」
「そう。わきをヘコヘコって押してもいいですよ」
「アルミ味・・・するだろ」
「そこがいいんじゃないですか」
「・・・そういうもんか?」
「そんなもんです」
参考(こっちはまともです):ヤクルト公式サイト
http://www.yakult.co.jp/
24年間ヤクルトの販売をされている金山さんから「正しいヤクルトののみ方は食後すぐにのむことです」というメール頂きました。これはなんか説得力あります。空腹時に飲むと乳酸菌が胃酸にやられてしまうということで。
asahi.comには作家の春口裕子さんのエッセイが。
こっちはAirと同じ視点で・・・(^_^;)