コラム:西暦2000年・大物の証明
Sep. 2, 2000
posted by moriy
「これ」
「あ、2000円札」
「まさか本当に出回るとは思わなかったけどな」
「きれいですね、銀行いったんですか?」
「いやそれがね、こないだレストランでお勘定の時に、4000いくらかのお釣りの2000円分としてもらったのよ」
「ふーん」
「その勿体の付け方が気に入らないだろ?」
「いや、別にわたしは・・・(^_^;)」
「どうせ4000円なら2000円札を2枚出せって」
「ま、そうですけど」
「しかもためらいながら出すのよ。千円札で2枚用意した後で、『どうしようかなー』みたいな一瞬の間があってから、ものすごく得意げに出しやんの」
「なんか相当こだわってますね」
「もうね、アタマ来た。これをこう、な」
「?」
「!!」
「さらにこうする」
「うわ」
「どうだ」
「『どうだ』って」
「大物だろ?」
「おおもの・・・・」
「いまこの時期、弐千円札をこれだけボコボコにできる男はそういないぞ」
「いや、それはちょっと」
「これに勝とうとおもったら『わざとポケットに入れたまま洗濯』くらいしかないだろうな」
「・・・やらないんですか?」
「んー、そこが大物の限界なのよね」