Beyond:Riverスタイルに「次」はあるのか
90年代後半、世界を席巻したRiverdance。すでにひとつのジャンルだという言い方も(大島さんでしたっけ?)されているようなんですが、どうなんでしょうね。この先。
Irish Dancing Magazineとか読んでても、いわゆるケルト・ミュージック(?)と、アイリッシュモダンスタイルのダンスを組み合わせてショーアップした舞台が、RiverdanceやLOTDのほかにも2匹目3匹目のドジョウ目指していろいろ作られているようですが、はたしてそこからRiverdanceを越えるようなものが生まれてくるのか。
そんな話をおなじみツッチーことシドニーのTsuchiyaさんとメールでしてたら、こんな文章を送ってくれました。個人的なメールの文面ですが、こんな視点もあるということで。
私は一時、リバーダンスにビートルズをダブらせていました。地元で成功して自信をつけ、アメリカに渡ってワールドワイドになった。そして、お約束の日本公演を果たすと熱狂的な和製フリークが登場!
しかし人気グループにつきものの「大黒柱」が脱退してしまいます。自分の思い通りのグループ(P.マッカートニー&ウィングス)を作り、それはそれで大成功を収めたものの、歴史的には前者(ビートルズ)が残ってしまった。
・・・とまあこんな感じ。
両者の唯一違うところは、リバーダンスの場合は大黒柱抜きでも生き延びているということでしょうね。結局マイケルも、LOTDより「リバーダンスのパイオニア」としての評価の方が大きいと個人的には思っています。
もし今後、リバーダンスがこのような経緯を踏んでいくとすれば、リバーダンスに影響を受けたさまざまなアーティストが誕生し、リバーダンスが一時代を築いた「打撃系パフォーマンス?」として語り継がれていくのかもしれませんね。
クラシックバレエの「白鳥の湖」、オペラの「蝶々婦人」などは、スタンダード芸術としての地位をしっかりとつけ、今でも世界各地であらゆる国籍の人たちによって上演されています。
しかし「リバーダンスはエンタテイメント」と断言しているようなので、今後の行方は私にはさっぱり予想がつきません。
私としては、上記作品のようにアート作品としてもしっかりとした評価を得、次世代の人たちに引き継がれていったらうれしいかぎりです。
ただ、芸術学校などでそのようなジャンルがしっかりと確立されればの話ですけど・・・。
日本公演も収支がトントンだと書いてありましたね。ダンスだけで食べていけるようになったのは画期的なことでしょうが、優れたダンサーだけでは到底維持は難しいでしょう。
今後「エンタテイメント」として定着、さらに発展させていくには、先進国であるアメリカなどの外国資本が必要かもしれません。
マイケル・ジョーダンが子供たちに夢を与えたように(金銭面でも)、それをめざす後継者達がどんどん生まれていくといいと思います。もし将来ダブリン・オリンピックでもあれば(まずないかな)、きっと素晴らしいオープニングセレモニーとして登場するでしょう。
今の日本での反応を見ていると、ボジョレヌーボーの上陸当時を思い出します。
「ワインって、こんなに素敵な飲み物だったんですね」
「私もフランス人(アイルランド人)に生まれたかった〜」
当時、ボジョレヌーボーのホームページがあったらこんなことがバシバシ掲示板に書かれたはずです。
そして数年後に、恐怖の「死語」のレッテルを貼られてしまう・・・。
リバーダンスだけは、そうなって欲しくありませんよね。
ところで、友人も探しているのですが
「Riverdance International」が入っているCDご存知ないですか?
あの最後で足を交差させるステップのところ、
「チャッ・・・チャッ・・・チャッ、チャッ、チャッ」がたまらなく好きです。
やっぱり歴史に残るのはRDですかね。moriy的には、Riverdanceに影響を受けたRD Childrenが分裂していくのか、それともすべてがRiverdanceに吸収されていくのか(すくなくともRiverdanceだけは生き残る)、といったところも気になってます。
ところで、ツッチーさんに「さすがに『死語』にはならんでしょう」と言ったら、「『ランバダ』の例もあるでしょ」とのお答え。 ああっ! いやだそんなの!!